「ピアノの実力、上達のほとんどは毎日の自宅練習にかかっている」
と言われてきましたが…

我が家では「はい」とそのままガムシャラに必死に子供たちがピアノ練習したのかと言えばしていません(笑)
そんな我が家なのですが、どうやって練習できたのか、上達できたのか。

それは良い先生の指導を受けることができたこと、
子供の可能性を伸ばすという想いで『練習』にとことんこだわりを持って、練習についてのセミナーをされてる先生の練習を教えて頂けたからということも大きいと思います。

いい練習方法を知っていることが素敵な演奏、上達に結びついていくということでしっかり先生のアドバイスを取り入れました。

素直に先生のアドバイスを取り入れられた一番の理由は、
娘が先生のレッスンが大好きだったから!

前回では子供のピアノの練習時間について書かせて頂きました。
今回は先生探しから上達する練習法も含めて、子供たちがどうやって楽しみながら継続できているのかお伝え出来たらと思います。

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先生を見つける

好きな先生に教えて頂く。
これも楽しく長続きする重要な要素と思ってます。

娘は二人いますが習ってる先生は違う先生です。
人それぞれ好みもタイプも違うのですから、先生との相性だって違って当然と思ってます。

あの先生がいいから近いから安いから皆が通ってるからとかの口コミなんかで決めずに、
娘たちのいい!と思える先生に出会えるまで、それぞれに合う先生を探しましたね。

あっ。そこはすごく頑張りました(笑)
体験レッスン、問い合わせ、音楽関係の方からの情報集めたくさんしましたね。
そして娘の意見を尊重しました。
まだ5歳、されど5歳です。
小さい子にわかる訳ない…なんてことも思わず、子供が良いと感じたところに行きました。

だって、人との出会いこそ大切だと思ってますから。
先生との出会いが人生をも変えてしまうかもしれない。
そこは妥協せずにとことん娘のいい探しに付き合いましたね。

子供のお稽古が始まるきっかけ


他のお稽古もそうでした。
基本、娘たちが興味ないものはさせません。
私からこれやる?なんて声かけもしません。
幼稚園頃は本当に周りからいろんなお誘いがあったものです。

「プレスクールに入っていないと幼稚園入れないよ」
「スイミングに入らないと皆泳げるから小学校で子供が恥かくよ」

ぜーんぶ右から左へ受け流してました(笑)
だって子供がやりたくないんですもん。

常に親が子供の先回りして何かをする、与える、習わせる…
そういうのが私はとても苦手でした…親失格なのか?と悩んだほどに(笑)

それでも娘たちも幼稚園などいろんなお友達と触れ合う中で、
どうやら皆が習い事をしてるらしい、
そういうものがあるらしいということに気づいてしまうのです(笑)
「私も習いたい!!」という娘。
ううっ。とうとう来たかの心境でした。

長女は幼稚園の担任の先生が、いつも上手にピアノを弾いてくれたこと。その影響からでした。
長女は会話より歌っていたような子でしたから、たぶん音楽は好きなんだろうなというのと、私も音楽が好きなのでいつも音のある環境ではあったかなと思います。
次女は姉の影響と、ピアニカが上手く吹きたかったから(笑)
でもそんなものだと思います。
きっかけなんて些細なものでいいのです。

それよりも子供がやりたいって気持ちを大切にする。それだけです。

辞めるのもあり。

たったの5歳でずっと続けなければならないなんて過酷すぎます(笑)
いろんなやりたいことをやって選択肢を持てばいいと思ってました。

同じように育てたつもりでも姉妹全くタイプも違って、当然選ぶ教室、先生も違いました。
「なんでわざわざ姉妹で違うところ通うの?」とどれだけの方に言われたか(笑)

違って当然!と考える私はおかしいのだろうか…と悩みましたね。
あっ。そういえば、長女は幼稚園、次女は保育園で、年長と年少でそれぞれ毎日違うところへ送り迎えしてました…(笑)

本当にぜーんぶバラバラ。だって子供はそれぞれ違いますから

さて長女が選んだ先生は男性の先生で、課題もたっぷり。
えっ?大丈夫なの?と心配したのは私の勝手な思い込みだとすぐ気づきました。

娘にとっては課題が多いことが大変ではなく、たくさんの曲を弾ける喜びの方が大きかったのです。

他の教室って3曲、4曲くらいだったのです。
でも娘の選んだ先生は、「どうぞ」と、やってきた練習を一度に全部聴いてくれたのです。止めることなく、口を出す事もなく。
ただじっと聴いて下さったのです。

次女は優しい女性の先生。
長女の先生と全然方針も違いますし、課題も違います。
親としては戸惑いますが、あっちはこうなのになど言わず比べず、決めるのはいつだって子供なのですから、ただただ子供がいいと思うものに寄り添うという感じでした。

共通していたのは両方の先生が心から音楽を好きであるということ
日々そのことしか考えてないと思うのです。それくらい伝わります。
幼い子供なりにそういうものを純粋に見抜いていたのだなと、親の変な知恵を入れなくてよかったなと(笑)

方針は全く違えど、共通して行きつく先は素敵な音楽を心をこめて奏でること。

今でもそれぞれ通ってますがどちらの先生も素敵です。
親である私も、先生たちの曲に対するそれぞれの解釈を聞けるわけですから、
戸惑うよりも2倍楽しめる方が断然多いですね。

間違えない演奏ではなく伝わる演奏を


またレッスンしてるのは子供です。先生は親に伝えるのではなく、子供に伝わるようにいろんなわかりやすい言葉でいつも説明して下さいました。

お料理に例えて下さることが多かったでしょうか。

よくある間違えない練習…

間違えないように弾くことを親も先生も求めて、結果、間違えない演奏が良しとなってしまう。

いや、そこじゃないでしょと。
先生は間違えることには寛大でした。大事なのは人に伝わる演奏をすることこれが言いたいのだとピアノを通して伝わる演奏をすることです。

『カレーを作るとするじゃない?ジャガイモやニンジン入れますよね。その時に1個や2個取りこぼしても美味しいカレーってできますよね?ジャガイモもニンジンも全部こぼしちゃったらダメですよ(笑)自分の表現に集中してるなら堂々と外したらいいんですよ。人に聴かせる演奏はそんな小さなこと気にしなくていいのですよ』

あぁ、こういうところが親子で好きなんだろうなぁ。

おかげさまで堂々と自信満々で外す子になりました(笑)
ステージが怖いではなく大好きな子供になりました。

今でもステージ前日寝れないなんて事もなく、「明日は楽しむね!」と寝てます。
当日も「頑張ってね!」なんて声かけません。
だって、十分頑張ってきたのですから。たくさん練習してきたのですから。
「楽しんでおいで!」と送り出し、私はステージ裏にはできるだけ小さい頃から一人で行かせてました。

『大事なステージで失敗させるのが怖い』そんな気持ちにもなりました。
それでも、ステージにたてばどんな時も一人です。
親は信じる、見守ることしかできません。
子供にはやはり力があるのだと感じたのは、失敗しても堂々とやりきる、気にしない(笑)そんな経験をしながら、先生は終わった本番の失敗にもあれこれもいいません。
今の課題を克服し、次に今よりいい演奏をする、それだけです。

表現重視の練習でリラックス


ここからは娘たちが実際にやっている先生からの練習アドバイスです。
リラックスした練習8割、ストレスを感じる負荷をかける練習を2割するといいよと教わりました。
リラックスした練習とは、自分にとって易しい曲ですね。
目を瞑ってもできるくらいの。(あるかな(笑))
そういう身体になじんだ曲は表現に集中できますからそういう曲をたくさん練習することで、リラックスした状態でより表現に磨きがかけられるようです。

反対に2割はちょっと頑張りましょうと(笑)
新しい曲はまだ音も探り探りで譜読みも怪しい、指ももつれる、両手が合わないなど、なかなか思い通りにいかずストレスになります。

この2割のストレスになる練習。さらに簡単な練習にできるだけ変えていくことを今でもしてると思います。してるはず…(笑)
ものすごくこれはくどくどしごかれていましたので…
練習するのは自宅ですからね。1週間に一度のレッスンでわかったふりしても次のレッスンでやってないとバレバレ(笑)

・片手にするなど音を減らす
・短い小節を取り出す
・ゆっくりとしたテンポで弾く

簡単にするとできてない所がよくわかります。
このできていないところを自分で気づけるかということ。
音が間違ってるとかでなく、表現の繊細な部分。
小さい子供にはこれができなくて難しくて…

それでも遠回りのようでいて近道なのです。

実は当時はそういう風には思えなかったのです。
えっ?もういいんじゃない?まだやるの?
小さい子供にそこまで求めなくてもいいんじゃない?
レッスンに行ってもずーっと同じ練習、先に進まない練習ばかり(笑)
退屈と感じるレッスンが続いたときがありました。

『近道だったのだ』後になってわかった事です。
難しい曲にチャレンジした時に、こういう練習してきたおかげで、すぐ失敗に気づけるのですね。
失敗と思わずに進めてしまうことが自宅練習の無駄な時間の部分になってきます。

自分で失敗に気づけること。
それを徹底して下さったのですね。
失敗した練習を繰り返してしまうと、元に戻すのに倍以上の時間がかかるのです。
クドクド厳しい練習に耐えれたのは(笑)、やはり先生を尊敬していたのだと思います。それをやった先には必ず上達という喜びを子供本人が感じていましたから。
『私、上手くなった』と。『先生やっぱすごいわ』と。

やりたくないものをやれとは言わなかったけれど、
求めるもの、とことんやってみたいことはどこまでもお付き合いしますよ!という私の子育てスタイル。

娘に聞いたことがあるのです。
「いつまでピアノ続けるの?」と。
「えっ?いつか辞めなきゃいけないの?」と娘の返事。
辞める選択肢なんて娘にはなかったのです。
私が狭めているものがまだまだあるのだなと気づかされた出来事ですね。

次回は『憧れの曲』について触れていきたいと思います。

お読みいただきありがとうございました。

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