石川県の方言には、「げん」「まっし」などの語尾や、「きんかんなまなま」のような面白い言葉があります。「えちゃけな」というかわいい表現も気になりますよね^^ 金沢や能登、小松・加賀市で使われる100の言葉を、意味・使う場面・短い例文で紹介します。
石川県の方言の語尾|「げん」「まっし」などの意味と例文
「好きねん」のような気持ちの伝え方から、「がんばりまっし」という声かけまで。似た形をまとめて、語尾ごとの働きを紹介します。
1. 〜げん(〜ねん・〜てん)
意味:〜なんだ。事情を説明する語尾。「好きねん」「行ってん」のような形もある。
使う場面:金沢で自分の気持ちや出来事を伝えるとき
例文:前から、あんたのこと好きねん。→ 前から、あなたのことが好きなんだ。
2. 〜が・〜がん(〜がや)
意味:〜なの、〜のだ。「がや」は説明にも疑問にも使い、「がん」は疑問で使う。
使う場面:金沢で相手の予定を尋ねるとき
例文:明日もここで練習するがん?→ 明日もここで練習するの?
3. 〜け
意味:〜か、〜ですか。質問の末尾につける。
使う場面:金沢などで相手の希望を確認するとき
例文:この席でいいけ?→ この席でいいですか?
4. 〜じー
意味:〜ね、〜だね。気づいたことや感想を相手と共有する語尾。
使う場面:金沢で相手の持ち物を褒めるとき
例文:その青い帽子、似合っとるじー。→ その青い帽子、似合っているね。
5. 〜まっし
意味:〜しなさい、〜してください。勧めや促しを表す。
使う場面:金沢で人を励ましたり、何かを勧めたりするとき
例文:明日の試合、がんばりまっし。→ 明日の試合、頑張ってね。
6. 〜ぞいや・〜ぞいね
意味:〜だよ、〜ですよ。気持ちを込めて知らせる語尾。
使う場面:金沢で驚きや感想を伝えるとき。「ぞいや」は強めに響く場合もある
例文:この坂、思ったより長いぞいや。→ この坂、思ったより長いよ。
7. 〜さけ(〜さかい)
意味:〜から、〜ので。理由を述べる言い回し。
使う場面:金沢や能登などで行動の理由を添えるとき
例文:荷物が多いさけ、迎えに来て。→ 荷物が多いから、迎えに来て。
8. 〜んなん
意味:〜なければならない。「せんなん」は「しなければならない」。
使う場面:金沢で必要な用事について話すとき
例文:今日中に返事せんなん。→ 今日中に返事しなければならない。
石川県のかわいい言葉・柔らかい響きの方言
「かわいい」を表す言葉と、柔らかな響きの言い回しを集めました。赤ちゃんへの呼びかけなど、使う相手が限られるものもあります。
9. えちゃけな(いちゃけな)
意味:小さな子などがかわいらしい。「えちゃけ」「えちゃき」とも。
使う場面:金沢・小松・能登などで、愛らしい様子に目を細めるとき
例文:えちゃけな手で、ぎゅっと握っとる。→ かわいらしい手で、ぎゅっと握っている。
10. あいそらしい
意味:愛嬌があり、人に親しみやすい。
使う場面:金沢でにこやかな人柄を話題にするとき
例文:あの子、初めて会った人にもあいそらしいね。→ あの子、初めて会った人にも愛嬌があるね。
11. ねんね
意味:赤ちゃんや子ども。眠るという意味だけではない。
使う場面:金沢や能登などで、小さな子を指して話すとき
例文:ねんねの靴、玄関にそろえといたよ。→ 子どもの靴、玄関にそろえておいたよ。
12. ちょっこし(ちょっこ・ちょっこり)
意味:少し、ほんのちょっと。
使う場面:金沢・小松などで、量や時間が少ないことを伝えるとき
例文:お茶、ちょっこし残しといて。→ お茶、少し残しておいて。
13. いんぎらぁっと
意味:気持ちをゆるめて、ゆったりと。
使う場面:金沢でくつろいだ時間を過ごすとき
例文:日曜はいんぎらぁっと本を読んどった。→ 日曜はゆったりと本を読んでいた。
14. やわやわ
意味:急がずにゆっくりと、落ち着いて。
使う場面:金沢で自分のペースを大切にしてほしいとき
例文:支度はやわやわでいいよ。→ 支度はゆっくりでいいよ。
15. おっちゃんする
意味:座る。幼い子への言い方。
使う場面:金沢などで子どもを座らせるとき
例文:靴を履く間、ここでおっちゃんして。→ 靴を履く間、ここで座っていて。
16. ちょろがす
意味:赤ちゃんをあやす、相手をする。
使う場面:金沢で小さな子の機嫌をとるとき
例文:妹をちょろがしとったら、笑ってくれた。→ 妹をあやしていたら、笑ってくれた。
石川県の挨拶・「ありがとう」や返事の方言
「ありがとう」には「あんやと」、「どういたしまして」には「なんも」。短い返事にも土地の言い回しが表れます。
17. あんやと
意味:ありがとう。「あんがと」とも。
使う場面:金沢などで親しい相手へお礼を言うとき
例文:写真送ってくれて、あんやと。→ 写真を送ってくれて、ありがとう。
18. きのどくな
意味:すみませんね、ありがとう。相手の手間や心遣いへの感謝。
使う場面:金沢や能登などで親切にしてもらったとき
例文:重い箱まで運んでもろて、きのどくな。→ 重い箱まで運んでもらって、すみませんね。ありがとう。
19. ごきみっつぁん
意味:ご丁寧にありがとうございます。
使う場面:金沢の昔ながらの会話で、礼を厚く述べるとき
例文:わざわざ届けてくださって、ごきみっつぁん。→ わざわざ届けてくださって、ご丁寧にありがとうございます。
20. きがねな
意味:気を使わせて申し訳ない、ありがとう。
使う場面:金沢や能登などで、相手の配慮に感謝するとき
例文:帰りの分まで用意してもろて、きがねな。→ 帰りの分まで用意してもらって、お気遣いありがとうございます。
21. まいどさん
意味:こんにちは、どうも。顔を合わせたときの挨拶。
使う場面:金沢などで知り合いや店の人に声をかけるとき
例文:まいどさん。今日は何時まで開いとる?→ こんにちは。今日は何時まで開いている?
22. おいね
意味:そうだね、そうですよ。相手に同意する返事。
使う場面:金沢や能登などで話にうなずくとき
例文:「あの店、移転したね」「おいね、駅の近くやね」→ 「あの店、移転したね」「そうだね、駅の近くだね」
23. なんも(なーん)
意味:いいえ、違います。お礼への返事なら「どういたしまして」の意味にもなる。
使う場面:金沢や能登などで否定したり、礼を受けたりするとき
例文:「待たせた?」「なんも、今来たところ」→ 「待たせた?」「いいえ、今来たところ」
24. じゃまない
意味:大丈夫、差し支えない。
使う場面:金沢などで相手を安心させるとき
例文:このくらいの荷物なら、ひとりでもじゃまない。→ このくらいの荷物なら、ひとりでも大丈夫。
25. なげこって(長いこって)
意味:お久しぶりです。
使う場面:金沢の昔ながらの挨拶で、久々に会った相手へ話しかけるとき
例文:なげこって。引っ越してから、会わんかったね。→ お久しぶり。引っ越してから、会わなかったね。
26. おいでる
意味:いらっしゃる。人がいることなどを丁寧に表す。
使う場面:金沢や能登などで相手の所在を尋ねるとき
例文:先生は、まだ図書室においでる?→ 先生は、まだ図書室にいらっしゃる?
石川県の面白い方言|意外な意味と昔の呼び名
「りくつな」は褒め言葉で、「あたる」は何かをもらう意味にも。字面だけでは想像しにくい言葉を見ていきましょう。
27. きんかんなまなま
意味:踏み固められた雪が凍り、路面がつるつるになった状態。
使う場面:金沢などで冬の道路の様子を話すとき
例文:橋の上がきんかんなまなまになっとる。→ 橋の上の雪が凍って、つるつるになっている。
28. つるつるいっぱい
意味:器の縁まで、こぼれそうなほどいっぱい。
使う場面:金沢・加賀などで飲み物の量を表すとき
例文:コップにつるつるいっぱい入れたら、運びにくいね。→ コップの縁までいっぱい入れたら、運びにくいね。
29. あたる
意味:もらう、配られる。抽選に当選する意味とは限らない。
使う場面:金沢・加賀・能登などで、物を受け取った話をするとき
例文:町内の集まりで、お弁当があたった。→ 町内の集まりで、お弁当をもらった。
30. りくつな
意味:よくできている、仕組みが巧みだ。褒め言葉。
使う場面:金沢などで工夫された道具に感心するとき
例文:片手で開けられるんや。りくつな留め具やね。→ 片手で開けられるんだ。よくできた留め具だね。
31. かたい
意味:行儀がよい、賢い。子どもを褒める意味がある。
使う場面:金沢などで落ち着いた振る舞いを褒めるとき
例文:順番が来るまで待てたね。かたい子や。→ 順番が来るまで待てたね。お利口な子だ。
32. がっぱになる
意味:懸命になる、夢中で取り組む。
使う場面:金沢などで力を入れて作業する様子を話すとき
例文:写真を選ぶがに、がっぱになっとった。→ 写真を選ぶのに、夢中になっていた。
33. だら(だらぶち)
意味:ばか、愚かな人。「だらぶち」などの言い方もある。
使う場面:金沢や能登などの叱責やくだけた会話。相手に向ければ悪口になる
例文:鍵を持たずに出るなんて、うちもだらやった。→ 鍵を持たずに出るなんて、私もばかだった。
34. じゃみじゃみ
意味:アナログテレビの画面が砂嵐になった状態。
使う場面:金沢や小松などで昔のテレビを話題にするとき
例文:古いビデオに、じゃみじゃみの画面が残っとった。→ 古いビデオに、砂嵐の画面が残っていた。
35. かきやま
意味:おかき、あられなどの米菓。
使う場面:金沢などでお茶請けを出すとき
例文:このかきやま、袋に分けて持っていこう。→ このおかき、袋に分けて持っていこう。
36. はべん
意味:かまぼこ。
使う場面:金沢などで買い物や料理の話をするとき
例文:うどんにはべんを二切れのせた。→ うどんにかまぼこを二切れのせた。
37. こけ
意味:きのこ。特に山で採るものを指す言い方。
使う場面:金沢などで秋の山の恵みを話題にするとき
例文:祖父の写真に、こけの入った籠が写っとる。→ 祖父の写真に、きのこの入った籠が写っている。
38. もみじこ
意味:たらこ。赤く色づいたものの呼び名。
使う場面:金沢や能登などでご飯のお供について話すとき
例文:おにぎりの具は、もみじこにした。→ おにぎりの具は、たらこにした。
39. 一題目・二題目
意味:歌の一番・二番。歌詞の区切りを数える呼び方。
使う場面:金沢などで歌の練習をするとき
例文:二題目の歌詞を、もう一度見せて。→ 二番の歌詞を、もう一度見せて。
40. こっぱ(こっぱおじ)
意味:三男を指す昔の呼び名。
使う場面:金沢の古い家族の話や地域の記録を読むとき
例文:祖父は三人兄弟のこっぱやった。→ 祖父は三人兄弟の三男だった。
41. たんち
意味:男の子。金沢に伝わる古い呼び方。
使う場面:昔の子育てや家族の話に出てくる言葉
例文:写真のたんちは、若いころの伯父や。→ 写真の男の子は、若いころの伯父だ。
42. たんた
意味:女の子。金沢に伝わる古い呼び方。
使う場面:年配の人が子ども時代を振り返るとき
例文:あの家のたんたと、よう遊んだ。→ あの家の女の子と、よく遊んだ。
金沢などで使う方言|気持ち・程度・暮らしの表現
程度を強める言葉や、動き・気分を表す言葉です。県内で共有されるものもありますが、地域や世代によって使い方は異なります。
43. たっだ(たった)
意味:とても、たいへん。少なさを表す標準語の「たった」とは別の用法。
使う場面:金沢で程度の大きさを強調するとき
例文:この荷物、たっだ重いね。→ この荷物、とても重いね。
44. まんで
意味:とても、ものすごく。
使う場面:金沢や能登などで驚くほどの程度を表すとき
例文:今日の夕焼け、まんで赤い。→ 今日の夕焼け、ものすごく赤い。
45. がんこ
意味:すごい、ひどい、たいへんな。頑固な性格だけを指すわけではない。
使う場面:金沢などで量や勢いの大きさを話すとき
例文:昨日の風、がんこやったね。→ 昨日の風、すごかったね。
46. だやい
意味:体がだるい、疲れている。
使う場面:金沢や能登などで体の重さを伝えるとき
例文:今日はだやいし、掃除は明日にする。→ 今日はだるいから、掃除は明日にする。
47. けなるい(きなるい)
意味:うらやましい。
使う場面:金沢・加賀などで相手の話を聞いて羨むとき
例文:家から海が見えるなんて、けなるいわ。→ 家から海が見えるなんて、うらやましいな。
48. いじくらしい(いじっかしい)
意味:うっとうしい、しつこい、煩わしい。
使う場面:金沢・小松・能登などで邪魔に感じるものがあるとき
例文:この前髪、目にかかっていじくらしい。→ この前髪、目にかかってうっとうしい。
49. はがやしい
意味:悔しい、思うようにいかずもどかしい。
使う場面:金沢や能登などで残念な結果を振り返るとき
例文:あと一問で合格やったがに、はがやしい。→ あと一問で合格だったのに、悔しい。
50. しょむない
意味:味が薄い。特に塩味などが足りないこと。
使う場面:金沢や小松などで味見をするとき
例文:この煮物、少ししょむないね。→ この煮物、少し味が薄いね。
51. だちゃかん(だっちゃかん・だちかん)
意味:だめだ、うまくいかない。
使う場面:金沢や能登などで不具合や困った状態を伝えるとき
例文:この傘、骨が折れてだちゃかん。→ この傘、骨が折れてだめだ。
52. かたがる
意味:斜めになる、傾く。
使う場面:金沢や能登などで物の向きを直したいとき
例文:壁の写真、右にかたがっとるよ。→ 壁の写真、右に傾いているよ。
53. ごぼる
意味:雪や泥などに足が深く入り込む。
使う場面:金沢などで雪道やぬかるみを歩くとき
例文:道の端を歩いたら、膝までごぼった。→ 道の端を歩いたら、膝まで雪に埋まった。
54. なごうなる(なごなる)
意味:体を伸ばして横になる。
使う場面:金沢で休憩や休息の話をするとき
例文:座布団を並べて、少しなごうなった。→ 座布団を並べて、少し横になった。
55. かやる
意味:ひっくり返る、転ぶ。
使う場面:金沢や能登などで物が倒れた様子を伝えるとき
例文:風で空のバケツがかやった。→ 風で空のバケツがひっくり返った。
56. ようけ
意味:たくさん、多く。
使う場面:小松など県内各地で数や量を話すとき。関西などでも使う
例文:今年は庭にようけ花が咲いた。→ 今年は庭にたくさん花が咲いた。
57. よさり
意味:夜、夜の時間帯。
使う場面:金沢や能登などで一日の予定を話すとき
例文:続きは、よさりに話そう。→ 続きは、夜に話そう。
58. かう
意味:借りる。「買う」とは文脈で区別する。
使う場面:金沢や能登などで物を借りる話をするとき
例文:隣の家で脚立をかってきた。→ 隣の家で脚立を借りてきた。
59. おとましい
意味:もったいない、惜しい。
使う場面:能登などで物を捨てるのをためらうとき
例文:まだ使える箱を捨てるがは、おとましい。→ まだ使える箱を捨てるのは、もったいない。
60. ズック
意味:運動靴などの呼び名。「内履きズック」は室内用の靴。
使う場面:金沢などで学校の持ち物を確認するとき。もとは全国でも使われた言葉
例文:明日は内履きズックも袋に入れてね。→ 明日は室内用の靴も袋に入れてね。
小松・加賀市の方言|地域に伝わる言葉
石川県南部の小松・加賀市にも、金沢と共通する語と地域ならではの語があります。ここでは昔からの生活語も含めて紹介します。
61. あわしゃ
意味:物と物の間にある隙間。
使う場面:小松・加賀市などの昔ながらの会話で、すき間を指すとき
例文:戸のあわしゃから光が入っとる。→ 戸の隙間から光が入っている。
62. おぼたい
意味:重い。
使う場面:小松で荷物などの重さを伝えるとき
例文:水を入れた鉢は、おぼたいね。→ 水を入れた鉢は、重いね。
63. いっけ
意味:親戚、親類。
使う場面:小松の昔ながらの会話で、身内の集まりを話すとき
例文:祭りの日はいっけも集まった。→ 祭りの日は親戚も集まった。
64. いしな
意味:石。
使う場面:小松などで庭や道にある石を指すとき
例文:畑のいしなを、端によけた。→ 畑の石を、端によけた。
65. がんど
意味:のこぎり。
使う場面:小松の古い道具の呼び方として
例文:納屋に祖父のがんどが残っとった。→ 納屋に祖父ののこぎりが残っていた。
66. ぎゃわず
意味:カエル。
使う場面:小松の昔ながらの言葉で、生き物の話をするとき
例文:田んぼのぎゃわずが鳴き始めた。→ 田んぼのカエルが鳴き始めた。
67. かすげる
意味:ふざける、いたずらする。
使う場面:小松で親しい人同士のいたずらを話題にするとき
例文:友達とかすげて、写真がぶれた。→ 友達とふざけて、写真がぶれた。
68. ごたむく
意味:口答えする、理屈をこねる。
使う場面:小松などで言い返す態度をたしなめるとき
例文:ごたむかんと、まず話を聞いて。→ 口答えしないで、まず話を聞いて。
69. しょまたれ
意味:手際が悪い、不器用なことや人。
使う場面:小松で作業の失敗を振り返るとき。人への評価ではきつく響く
例文:包み方がしょまたれで、時間がかかった。→ 包み方が不器用で、時間がかかった。
70. じょんな
意味:妙な、変わった、突飛な。
使う場面:小松で見慣れないものに驚くとき
例文:じょんな形の雲が出とる。→ 変わった形の雲が出ている。
71. しんだ
意味:打ったところに青あざができた状態。
使う場面:小松などで打ち身の跡について話すとき
例文:机にぶつけた膝がしんだ。→ 机にぶつけた膝に青あざができた。
72. たわたわ
意味:ひどく酔って足元がおぼつかない様子。
使う場面:加賀市の昔ながらの会話で酔い方を表すとき
例文:昨夜は飲みすぎて、たわたわやった。→ 昨夜は飲みすぎて、ぐでんぐでんだった。
73. けんけん
意味:鉛筆の芯などが鋭くとがった状態。
使う場面:加賀市などで鉛筆の削り具合を話すとき
例文:鉛筆をけんけんに削って、細い線を引いた。→ 鉛筆をとがらせて、細い線を引いた。
74. むたむた
意味:物が散らかっている様子。
使う場面:加賀市などで片づけ前の状態を話すとき
例文:引っ越し直後で、部屋がむたむたや。→ 引っ越し直後で、部屋が散らかっている。
75. またじ
意味:世話、後始末。
使う場面:加賀市などで仕事の後片づけを話すとき
例文:道具のまたじまで終えてから帰る。→ 道具の後片づけまで終えてから帰る。
76. よすらし(よすな)
意味:生意気な、気取った。
使う場面:加賀市の古い言葉で、態度への不満を表すとき
例文:あの言い方は、よすらしと思われるよ。→ あの言い方は、生意気だと思われるよ。
77. べんこな
意味:ませた、大人びた。
使う場面:加賀市で子どもの言動を評する昔ながらの言い方
例文:べんこなことを言うようになったね。→ ませたことを言うようになったね。
78. あてがいな
意味:いい加減な、曖昧で頼りない。
使う場面:加賀市・小松などで説明の不確かさを話すとき
例文:あてがいな記憶で答えてしまった。→ 曖昧な記憶で答えてしまった。
79. はかいく
意味:作業が順調に進む、はかどる。
使う場面:加賀市などで仕事の進み方を話すとき
例文:二人で分けたら、仕事がはかいくね。→ 二人で分担したら、仕事がはかどるね。
80. とんびすけ
意味:的外れな、奇抜な。
使う場面:加賀市の古い言葉で、予想外の発想などを評するとき
例文:それはまた、とんびすけな答えやね。→ それはまた、的外れな答えだね。
能登の方言|食事・体調・日常会話の言葉
能登も一様ではなく、穴水・能登町・輪島などで言い方に違いがあります。金沢と共通する語も含め、地域の資料で確認できる表現をまとめました。
81. ちきない(てきない)
意味:体がつらい、苦しい、しんどい。
使う場面:能登で体調や疲労のつらさを伝えるとき
例文:階段を上るがもちきないし、ここで休む。→ 階段を上るのもしんどいから、ここで休む。
82. たいそい(たいぞい)
意味:疲れた、体がつらい。
使う場面:能登などで動いたあとの疲れを話すとき
例文:朝から歩き通しで、たいそいわ。→ 朝から歩き通しで、疲れたな。
83. まい
意味:おいしい、うまい。「まいもん」はおいしい物。
使う場面:能登で食事の感想を伝えるとき
例文:この焼き魚、まいね。→ この焼き魚、おいしいね。
84. ねまる
意味:座る。金沢などでも使われる。
使う場面:能登で腰を下ろして休むとき
例文:日陰にねまって、水を飲もう。→ 日陰に座って、水を飲もう。
85. 〜のきゃ
意味:〜ね、〜だね。同意を求める言い方。
使う場面:能登の会話で、同じ感想か確かめるとき
例文:今日は風が強いのきゃ。→ 今日は風が強いね。
86. くだ(くだし)
意味:ください。物や行動をお願いする言葉。
使う場面:能登で相手に頼みごとをするとき
例文:その紙、こっちにもくだし。→ その紙、こちらにもください。
87. ごじみす
意味:ございます。昔ながらの丁寧な表現。
使う場面:能登町などの年配者の挨拶や改まった会話
例文:おかげさまで、元気でごじみす。→ おかげさまで、元気でございます。
88. きばり
意味:とげ。皮膚に刺さる木片など。
使う場面:能登で細いとげを指して話すとき
例文:板を持ったら、指にきばりが刺さった。→ 板を持ったら、指にとげが刺さった。
89. りゅうきゅういも
意味:さつまいも。
使う場面:能登の昔ながらの呼び方で、食材の話をするとき
例文:りゅうきゅういもを蒸して、おやつにした。→ さつまいもを蒸して、おやつにした。
90. ばっかい
意味:世話、面倒をみること。
使う場面:能登で人や暮らしの世話について話すとき
例文:留守の間、家のばっかいを頼んだ。→ 留守の間、家の世話を頼んだ。
91. あいへんない
意味:恥ずかしい、気恥ずかしい。
使う場面:能登で失敗を人に見られた気持ちなどを話すとき
例文:名前を呼び間違えて、あいへんなかった。→ 名前を呼び間違えて、恥ずかしかった。
92. せんたくする
意味:縫い物をする、裁縫する。衣服を洗う意味とは別の用法。
使う場面:能登の古い暮らしの言葉で、衣類を縫う作業を話すとき
例文:祖母は窓辺でせんたくして、袖を直しとった。→ 祖母は窓辺で縫い物をして、袖を直していた。
93. おぼける
意味:驚く、びっくりする。
使う場面:能登で不意の出来事に反応するとき
例文:急に戸が開いて、おぼけた。→ 急に戸が開いて、びっくりした。
94. たちあい
意味:夕方。
使う場面:能登で帰る時間や訪問時刻を話すとき
例文:たちあいには家に戻るよ。→ 夕方には家に戻るよ。
95. ほしほしと
意味:少しずつ。
使う場面:能登で作業や量を小分けにするとき
例文:庭の草は、毎日ほしほしと取っとる。→ 庭の草は、毎日少しずつ取っている。
96. おつけ
意味:みそ汁。
使う場面:穴水・能登町などの食卓の言葉として
例文:今日は大根のおつけにしよう。→ 今日は大根のみそ汁にしよう。
97. まま
意味:ご飯、食事。
使う場面:能登町の漁師町や穴水などの家庭で、食事の話をするとき
例文:ままの用意ができるまで、新聞を読んどった。→ ご飯の用意ができるまで、新聞を読んでいた。
98. かたけ
意味:一回の食事、一食。
使う場面:能登で食事の回数を数えるとき
例文:今日は忙しくて、かたけ抜いてしもた。→ 今日は忙しくて、一食抜いてしまった。
99. ふが
意味:におい、香り。
使う場面:穴水などで食べ物や身の回りのにおいを話すとき
例文:焼いた餅の、いいふががする。→ 焼いた餅の、いいにおいがする。
100. ですぼこ(でしゅぼこ)
意味:フグ。特に小さなフグを指す呼び名。
使う場面:穴水・能登町などで釣れた魚の話をするとき
例文:港で釣れたがは、ですぼこやった。→ 港で釣れたのは、小さなフグだった。
まとめ
聞いたことのある言葉や、意外な意味の方言はありましたか? 私は「きんかんなまなま」の響きと、「りくつな」という褒め方が印象に残りました^^ 金沢から能登、小松・加賀市まで、同じ石川県でも言葉の違いが面白いですね。