羊と鋼の森
山崎賢人さん主演映画が公開されました。『魅力』『見どころ』いっぱいなので、今回は役者の方にスポットを当ててみようと思います。

2016年本屋大賞に選ばれた宮下奈都さんの本を読んだ印象と同じとても静かな映画。
だからこそ、美しい景色、美しい音、そして役者さん達のひとつひとつの言葉や表情がとても印象に残ります。

純粋で健気な主役外村を演じるのは山崎賢人さん。
静かな映画の中に明るいキャラクターが際立つ鈴木亮平さん。
映画をグッと引き締めて下さるのはベテランの三浦友和さん。

この映画の魅力・見どころをお届けしたいと思います。

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調律師・山崎賢人さんの魅力全開!はまり役か!


静かな出だし。主人公外村が学生服を着た高校生役の山崎賢人さんから始まります。
体育館で調律と出会う場面。私はやはりこの場面を楽しみにしていると以前も書いてます。

三浦友和さん演じる板鳥がポーンと鳴らしたラの音に反応する。

本とは違って映画の魅力は映像で、視角から訴えてくるものがあります。
初めて出会った音に山崎賢人さんはどんな表情をするのか?という点に注目していました。(こちら)
足を止め、振り返る姿、その音に森を思い出している。綺麗な森の景色の中にいる山崎賢人さん。

そこにいろんな表現があるように思えました。
確かに聞いたことのある音、知ってる森の音。
また、森を山崎賢人さん演じる外村のこれから始まる人生の入り口にも例えられてるように思えます。

この映画には外村が森でさまよう場面がとても多いです。
悩み、苦しみ、もがいて、出口の光を探してるような、森の音と外村の人生とを上手に表現されてるところかと感じます。

純粋で健気でひたむきさを感じる山崎賢人さんの演技にとても好感が持てました。
最初は調律を好きだけれど自信のなさがたっぷり出てました。言葉も(すみません…)とか、オドオドした仕草が、少しずつ少しずつ自信が出て、最後には堂々と意志を持っている言葉、姿勢そんな変化を見事に演じて下さったのではないでしょうか。

そんなゆっくりじっくりと変化を見せていく中で、激しさを表現する場面もありました。

ピアノを弾く、タイプの違う双子の調律。弾く曲、演奏もタイプが違うけれど、使ってるのは同じピアノ。ある日ピアノが弾けなくなるのだけれど、自分が片方の子に調律を寄せてしまったことで、弾けなくなったのでは?と自分の調律を責めます。その時の激しさ、苦しさは静かな映画の中でより一層濃く映りました。

また一生懸命でひたむきな姿がとても可愛らしいなと(笑)思う場面がありました。
必死でメモする姿も好きですが、本にもあるゆで卵の場面は私もとても印象深いので映画で取り扱われて嬉しかったですね。

音の『柔らかさ』とは何か。人それぞれイメージが違うもの。
柳役の鈴木亮平さんのセリフにもあるそもそも柔らかさや固さを知っててその上で言ってるのか?というところは説得力ある言葉。本でもうんうん!と頷きながら読んでいたところです。

ゆで卵で例えるなら半熟卵なのか、何分のゆで卵を言ってるのか。
ゆで卵ひとつ取っても好みは違うし、『柔らかい』のイメージも違う。
そんな中で、山崎賢人さんが自宅で6分、8分、10分、13分のゆで卵を実際に前にして
1個ずつ柔らかさを確かめてる姿、その健気さはとても可愛いらしくキュンとします(笑)

か、かわいい~!と大人げなく声を発してしまいそうでしたね(笑)

ラストは柳の結婚式でピアノの調律をする場面。弾くのは、それぞれの道を前へと歩み出した双子の一人ピアニストを目指す和音。普段の和音のタッチ、音色を感じながら調律をしていく様子。

家の調律とは違う、空間、奥行、聴く人の数、天井までの高さ…そんなことを考えながら行った調律だったけれど、人の出入り、人の声、進められていく結婚式の準備で食器の音もカチャカチャ鳴りだします。
調律した時と違う空間になり、音が反射したり吸収したりして『届かない』音になってきます。時間がない中で、今までの経験を総動員させて弾き手である和音の音を最大限に引き出してあげたいという外村の心情がよくわかる山崎賢人さんがとても良かったですね。

この人なくして語れない!名演技ベテラン俳優三浦友和さん!


山崎賢人さん演じる主人公外村の憧れ調律師を演じたのはベテラン俳優の三浦友和さん
この人なくしてこの映画は成り立たない!くらい、この映画の大事な場面は見事に三浦友和さんが締めて下さいます。

三浦友和さんの調律する場面のカッコいいこと(笑)
特にイチオシな調律場面はやはりコンサートホールの調律場面です!
ピアニストからご指名を受けての調律。コンサートホールは家の調律と違って、空間などいろんなことに気をつけなければならず、ピアニストの要望も聞かねばなりません。
この場面がとてもカッコいいのですが(笑)、この場面を外村がしっかり見ていたことが、ラストの結婚式の調律にいかされていきます。

三浦友和さん演じる板鳥。主人公外村の次なる道へといつも導いてくれる重要な場面はいつも板鳥とのやり取りです。
外村が双子の調律が上手くできなかった時。
名言でも取り上げた『こつこつです』という言葉。そしてチューニングハンマーを差し出して、「きっとここから始まるんですよ」という場面。

良かったです!想像以上によかったです、この場面が!!知らないうちに涙がでていました。

失敗が終わりではない。ここからまた始まっていくのだ!始まりでしかないのだ!というのがハンマーを差しだす三浦友和さんの演技に全部出ているようでした。
さ、さすがだ!三浦友和さん!と偉そうにも思いながら(笑)、静かな映画の中泣いてるのは私だけではなさそうだなというのもわかりました。

その後の
『明るく静かに懐かしい文体…』のセリフはなんとも圧巻でした。
三浦友和さんがさらに厚みを増す言葉にして下さり、私の記憶の中にしっかり残りました。

また、セリフがなく演技で魅せる場面、しかもとても物語の展開には大切な場面が多かったです。
三浦友和さんの凄さを見せつけられるときはこういうところです。

セリフの重厚さだけでなく、セリフなくても貫禄ある存在感たっぷりなところは見ごたえを感じる前に号泣していました(笑)

静かな映画に際立つ役は鈴木亮平さん!


山崎賢人さん演じる先輩調律師柳役には鈴木亮平さん
私が本を読んでイメージしたキャラクターがそのままの印象の柳役の鈴木亮平さん。
本当に静かな映画なので、その中で大らかなキャラクターが引き立っています。
主人公の外村と共に行動する場面が多く、やり取りも多いのがファンの方にも嬉しいのではないでしょうか(笑)

私はやはり調律の場面が好きです。
柳役の鈴木亮平さんが調律している中で、お手伝いやメモををしている山崎賢人さんとの場面がなんともほっこりとします。
大らかさと安心感が、とても穏やかで落ち着いた雰囲気にさせてくれます。

『才能っていうのはさ、ものすごく好きだっていう気持ちなんじゃないか…』

言って下さいました!この名言(笑)言って欲しかった!
なんとも温かい染みいるセリフがとても良かったです。

『羊と鋼の森』
映画の良さはそれだけではありません。
音を扱った映画ですから、音楽の良さも外すことのできない要素です。
今回はエンディングテーマの久石譲さんと辻井伸行さんの曲が話題になってますが、映画の中で使われた数々のクラシック。

こちらもクラシックファンにはたまりませんね。
ラヴェルの『水の戯れ』『亡き王女のためのパヴァーヌ』ショパン『仔犬のワルツ』
モーツァルトのキラキラ変奏曲??ではなかったキラキラ星の連弾…(笑)
音楽が扱われていた場面もとても魅力的でした。

そんな【音楽編】もお伝えしたいと思います。

お読み頂きありがとうございました

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