兵庫県の方言には、「知っとう?」「べっちょない」のような親しみのある言葉から、「なおす=片付ける」「なつべる=しまう」といった、意味を知ると面白い表現まであります。
かわいい言葉・よく使う言葉・語尾など100選を、意味と例文付きで紹介します。神戸・阪神、播磨、但馬、丹波、淡路の地域名も、それぞれの項目に添えました。
言葉から探す(50音順)
- あかん
- あだける
- あっちゃべら
- あばきがつかん
- あんじょう
- いがむ
- いかめー
- いがらい
- いちびる
- いっけ
- いぬ
- いらう
- ええ
- えらい
- おおきに
- おがる
- おじゃみ
- おせらしい
- おちょくる
- おっこい
- おびんた
- おもっしょい
- おわえる
- おんなる
- ガイダ
- がいな
- がいよう
- かいらしい
- かえこと
- かたくま
- かまへん
- きゃーりぃ
- 〜け
- けったい
- ごうわく
- ごじゃ
- こそばい
- こば
- こまい
- こらいとくれ
- こわい
- こんこ
- ごんた
- さーで
- 〜さかい
- 〜さす
- さら
- さんこ
- 〜し(〜しなさい)
- 〜しなる
- じゅるい
- しょうもない
- しらこい
- しわい
- しんどい
- ずつない
- 〜せなあかん
- せんど
- 〜だー?
- だしけー
- だぼ
- 〜たる
- だんない
- 〜ちゃ
- 〜ちゃった
- てーてって
- 〜てまう
- 〜とう・〜とる
- とっぱすけ
- なおす
- ながたん
- なつべる
- なんどいや
- ぬくい
- ねき
- ねしくる
- 〜ねん
- はまころ
- 〜はる
- ぴりぴり
- べっちょない
- へべちゃい
- 〜へん・〜ひん
- ほかす
- ほたえる
- ほな
- ほめく
- ほんま
- まぜかす
- まん
- めげる
- めっちゃ
- めばちこ
- 〜やろ
- 〜やん
- ようけ
- よばれる
- 〜よる・〜よう
- わや
- 〜んといて
兵庫のかわいい言葉・親しみのある方言10選
「かわいい」を表す言葉と、やわらかく気持ちを伝えられる言い方を集めました。関西で共通して使う言葉も含みます。
1. かいらしい
地域:神戸・阪神など/関西共通
意味:かわいらしい、愛らしい。
使う場面:小物や動物のかわいさを話すとき。
例文:この箸置き、かいらしい形やなあ。→ この箸置き、かわいらしい形だね。
2. おおきに
地域:県内各地/関西などにも分布
意味:ありがとう。
使う場面:手伝いや心遣いにお礼を伝えるとき。
例文:荷物、玄関まで運んでくれておおきに。→ 荷物を玄関まで運んでくれてありがとう。
3. ほな
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:それでは、それなら。
使う場面:別れ際や、相談がまとまったとき。
例文:ほな、続きは明日の昼に話そか。→ それでは、続きは明日の昼に話そうか。
4. かまへん
地域:神戸・阪神など/関西共通
意味:構わない、気にしなくてよい。
使う場面:相手の申し出を受け入れるとき。
例文:窓開けてもかまへんよ。ちょうど暑かったし。→ 窓を開けても構わないよ。ちょうど暑かったから。
5. べっちょない
地域:播磨
意味:大丈夫、問題ない。
使う場面:心配している相手を安心させるとき。
例文:五分くらい遅れても、べっちょないで。→ 五分くらい遅れても大丈夫だよ。
淡路の「べっちゃない」も近い言い方です。
6. あんじょう
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:うまく、具合よく。
使う場面:物事が順調に進んだことを話すとき。
例文:花瓶の花、あんじょう収まったな。→ 花瓶の花がうまく収まったね。
7. こそばい
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:くすぐったい。
使う場面:肌に触れた感覚や、褒められた照れを表すとき。
例文:猫のひげが手に当たって、こそばいわ。→ 猫のひげが手に当たって、くすぐったいよ。
8. ごんた
地域:神戸・播磨・淡路など
意味:いたずら好きな子、やんちゃな子。
使う場面:子どものいたずらを親しみも込めて話すとき。
例文:昔はごんたやった弟も、もう父親や。→ 昔はいたずら好きだった弟も、もう父親だ。
叱る言い方にもなるため、いつも褒め言葉というわけではありません。
9. ええ
地域:県内各地/関西などにも分布
意味:よい、いい。
使う場面:好みや賛成の気持ちを伝えるとき。
例文:この色、ええなあ。部屋が明るくなりそう。→ この色、いいね。部屋が明るくなりそう。
10. めっちゃ
地域:神戸・阪神など/現在は全国にも普及
意味:とても、すごく。
使う場面:うれしさや驚きを強く伝えるとき。
例文:久しぶりに会えて、めっちゃうれしい。→ 久しぶりに会えて、とてもうれしい。
兵庫だけの言葉ではなく、関西で使われてきた強調表現です。
神戸・阪神などでよく使う方言・暮らしの言葉15選
11. なおす
地域:神戸・阪神など/西日本にも分布
意味:片付ける、しまう。
使う場面:使い終わった物を元の場所へ戻すとき。
例文:使った計量カップ、引き出しになおしといて。→ 使った計量カップを引き出しにしまっておいて。
ここでは「修理する」ではありません。
12. ほかす
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:捨てる。
使う場面:不要な物を処分するとき。
例文:この封筒、住所を消してからほかしてな。→ この封筒は住所を消してから捨ててね。
13. いらう
地域:神戸・播磨など
意味:触る、いじる。
使う場面:物に手を触れたり操作したりするとき。
例文:乾くまで、塗ったところはいらわんといて。→ 乾くまで、塗ったところは触らないで。
14. いぬ
地域:播磨・但馬・淡路など
意味:帰る、立ち去る。
使う場面:訪問先などから帰るとき。
例文:店じまいしたら、今日は早めにいぬわ。→ 店じまいしたら、今日は早めに帰るよ。
「いんだ」は「帰った」。動物の犬とは別の言葉です。
15. よばれる
地域:播磨など/関西にも分布
意味:ごちそうになる。
使う場面:食事やお茶を出してもらったとき。
例文:焼きたてのパン、ひとつよばれます。→ 焼きたてのパンをひとついただきます。
「名前を呼ばれる」とは別の用法です。
16. ほたえる
地域:但馬など/関西にも分布
意味:ふざけて騒ぐ、はしゃぎ回る。
使う場面:子どもなどが動き回って騒ぐとき。
例文:廊下でほたえたら、花瓶に当たるで。→ 廊下でふざけて騒ぐと、花瓶にぶつかるよ。
17. おちょくる
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:からかう。
使う場面:冗談で相手を困らせたり、茶化したりするとき。
例文:名前を読み間違えたん、おちょくらんといて。→ 名前を読み間違えたことを、からかわないで。
18. いちびる
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:調子に乗ってふざける。
使う場面:注目を集めようとして、ふざけすぎるとき。
例文:撮影のたびにいちびるから、写真が全部変顔や。→ 撮影のたびにふざけるから、写真が全部変な顔だ。
19. ほんま
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:本当、本当に。
使う場面:真偽を確かめたり、実感を込めたりするとき。
例文:ほんまにこの道で駅まで行けるん?→ 本当にこの道で駅まで行けるの?
20. あかん
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:だめ、うまくいかない。
使う場面:禁止や、物事が思いどおりにならないことを伝えるとき。
例文:あかん、この鍵では開かへんわ。→ だめだ、この鍵では開かないよ。
21. ようけ
地域:但馬・淡路など/西日本にも分布
意味:たくさん。
使う場面:人や物の多さを話すとき。
例文:庭の梅、今年はようけ実がついたな。→ 庭の梅は、今年たくさん実がついたね。
22. さら
地域:神戸・阪神など/関西共通
意味:新品、まだ使っていない物。
使う場面:新しい衣類や日用品を出すとき。
例文:お客さん用に、さらのタオル出しとこ。→ お客さん用に、新品のタオルを出しておこう。
「さらっぴん」ともいいます。
23. めばちこ
地域:神戸・阪神など/関西にも分布
意味:ものもらい。
使う場面:まぶたにできた腫れ物について話すとき。
例文:めばちこができて、今日は眼鏡にしてん。→ ものもらいができて、今日は眼鏡にしたんだ。
24. おじゃみ
地域:播磨など/関西にも分布
意味:お手玉。
使う場面:昔の遊びや、布製のお手玉について話すとき。
例文:引き出しから、祖母が縫ったおじゃみが出てきた。→ 引き出しから、祖母が縫ったお手玉が出てきた。
25. かえこと
地域:播磨
意味:交換、取り替え。
使う場面:互いに持っている物を交換するとき。
例文:同じ絵柄が出たから、ひとつかえことしよ。→ 同じ絵柄が出たから、ひとつ交換しよう。
「かいこと」ともいいます。
気持ち・体調・状態を表す兵庫の方言15選
26. しんどい
地域:神戸・阪神・播磨など/現在は全国にも普及
意味:疲れた、体がつらい。負担が大きい。
使う場面:体調や作業の大変さを話すとき。
例文:荷物持って坂を上がったら、さすがにしんどいな。→ 荷物を持って坂を上がったら、さすがに疲れたね。
27. えらい
地域:神戸・但馬など
意味:体がつらい、疲れている。
使う場面:体のだるさを伝えるとき。
例文:今日は体がえらいから、夕飯は簡単にするわ。→ 今日は体がだるいから、夕飯は簡単にするよ。
「偉い人」の意味ではなく、体調についての用法です。
28. ぬくい
地域:播磨など/西日本にも分布
意味:暖かい、温かい。
使う場面:気候や物に触れた温かさを話すとき。
例文:干した布団、まだぬくいなあ。→ 干した布団は、まだ温かいね。
29. こわい
地域:播磨など
意味:ご飯などが硬い。
使う場面:炊き上がりや、食べ物の硬さを話すとき。
例文:今日のご飯、いつもよりちょっとこわいな。→ 今日のご飯は、いつもより少し硬いね。
恐怖を表す「怖い」と同じ音ですが、ここでは硬さのことです。
30. しわい
地域:但馬・播磨など
意味:硬くて、かみ切りにくい。
使う場面:肉や干物などを食べるとき。
例文:この干し肉、しわいから細う切ろか。→ この干し肉はかみ切りにくいから、細く切ろうか。
31. じゅるい
地域:播磨・丹波など
意味:水気が多く、ぬかるんでいる。
使う場面:雨上がりの地面の様子を伝えるとき。
例文:畑の入り口がじゅるいから、そっちは避けよ。→ 畑の入り口がぬかるんでいるから、そちらは避けよう。
32. めげる
地域:神戸・播磨・但馬・淡路など
意味:壊れる、故障する。
使う場面:道具や機械が使えなくなったとき。
例文:傘の骨がめげて、うまく閉じられへん。→ 傘の骨が壊れて、うまく閉じられない。
この用法では「気持ちがくじける」ではありません。
33. いがむ
地域:但馬など/関西にも分布
意味:ゆがむ、傾く。
使う場面:物の形や取り付け位置のずれを見るとき。
例文:額縁が少しいがんどる。右を上げてみて。→ 額縁が少し傾いている。右を上げてみて。
34. ずつない
地域:播磨
意味:食べすぎなどで、お腹が張って苦しい。
使う場面:満腹で動きにくいとき。
例文:おかわりまでしたら、ずつのうて動けんわ。→ おかわりまでしたら、お腹が苦しくて動けないよ。
「ずつのうて」は「ずつない」の活用形です。
35. ごうわく
地域:播磨
意味:腹が立つ、いらいらする。
使う場面:納得できない出来事に怒るとき。
例文:順番を抜かされたら、そらごうわくわ。→ 順番を抜かされたら、それは腹が立つよ。
「ごーわく」「ごーがわく」などの言い方もあります。
36. わや
地域:神戸・播磨・但馬など/他地方にも分布
意味:めちゃくちゃ、台無し。
使う場面:物事が乱れたり、うまく収まらなかったりするとき。
例文:箱をひっくり返して、部品の並びがわやになった。→ 箱をひっくり返して、部品の並びがめちゃくちゃになった。
37. しょうもない
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:くだらない、面白くない。
使う場面:冗談や失敗を評するとき。
例文:しょうもない言い間違いやのに、笑いが止まらん。→ くだらない言い間違いなのに、笑いが止まらない。
38. しらこい
地域:播磨など/関西にも分布
意味:白々しい、とぼけているようだ。
使う場面:知っているのに知らないふりをする相手などに言うとき。
例文:自分で隠したんやろ。しらこい顔せんといて。→ 自分で隠したんでしょう。知らないふりをしないで。
相手を非難する響きがあります。
39. けったい
地域:神戸・阪神など/関西共通
意味:奇妙だ、変わっている。
使う場面:見慣れない形や、不思議な出来事に驚くとき。
例文:この石、けったいな模様が入っとるな。→ この石は、変わった模様が入っているね。
40. いがらい
地域:播磨など
意味:喉や舌に刺激を感じるように辛い。
使う場面:辛味の強い食べ物を口にしたとき。
例文:この大根おろし、思ったよりいがらいな。→ この大根おろしは、思ったより刺激が強くて辛いね。
兵庫の方言の語尾・よく使う言い回し15選
41. 〜とう・〜とる
地域:神戸・播磨など
意味:〜ている。
使う場面:今の状態や、続いていることを話すとき。
例文:窓際の席、まだ空いとうで。→ 窓際の席は、まだ空いているよ。
「知っとう=知っている」も同じ形。「〜とう」と「〜とる」は一項目にまとめています。
42. 〜よる・〜よう
地域:神戸・播磨など
意味:〜している途中だ、〜しそうになる。
使う場面:進行中の動作や、起こりかけたことを話すとき。
例文:ちょうど今、駅に向かいよるところや。→ ちょうど今、駅に向かっているところだ。
「〜とう」と使い分ける話者がいます。場面によっては軽蔑の意味にもなります。
43. 〜へん・〜ひん
地域:神戸・阪神など/関西共通
意味:〜ない。
使う場面:行動や可能性を否定するとき。
例文:袋が固う結んであって、ほどけへん。→ 袋が固く結んであって、ほどけない。
「できひん」のような「〜ひん」も含めています。
44. 〜ねん
地域:神戸・阪神など/関西共通
意味:〜のだ、〜なんだ。
使う場面:事情や自分の気持ちを説明するとき。
例文:今日は兄の誕生日やねん。帰りにケーキ買うわ。→ 今日は兄の誕生日なんだ。帰りにケーキを買うよ。
45. 〜やろ
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:〜だろう、〜でしょう。
使う場面:予想や、相手への確認をするとき。
例文:この箱なら、全部入るやろ。→ この箱なら、全部入るでしょう。
46. 〜やん
地域:神戸・阪神など/関西共通
意味:〜じゃないか、〜じゃん。
使う場面:発見や感想を、相手と共有するとき。
例文:新しい靴、よう似合ってるやん。→ 新しい靴が、よく似合っているじゃない。
ここでは同意や感嘆の用法を扱っています。
47. 〜はる
地域:神戸・阪神など/関西にも分布
意味:〜なさる、〜される。
使う場面:人の行動を、敬意を込めて話すとき。
例文:先生、次の展示にも来はるそうやで。→ 先生は、次の展示にもいらっしゃるそうだよ。
48. 〜さす
地域:神戸・播磨など/関西にも分布
意味:〜させる。
使う場面:誰かに何かをさせることを話すとき。
例文:そんなに長いこと待たさんといてな。→ そんなに長い時間、待たせないでね。
「待たす」「行かす」のように使います。
49. 〜け
地域:播磨・淡路など
意味:〜か、〜ですか。
使う場面:相手に尋ねたり確認したりするとき。
例文:帰りの電車、もう決めたんけ?→ 帰りの電車は、もう決めたの?
地域の普段の問いかけにも使われ、疑問形だけで怒っているとは限りません。
50. 〜んといて
地域:神戸・阪神など/関西共通
意味:〜しないで。
使う場面:相手にやめてほしいことを頼むとき。
例文:まだ読んでるから、そのページめくらんといて。→ まだ読んでいるから、そのページをめくらないで。
「〜んとって」という形もあります。
51. 〜たる
地域:神戸・播磨など/関西共通
意味:〜してあげる。
使う場面:相手のために何かを申し出るとき。
例文:両手ふさがっとるんやな。ドア開けたるわ。→ 両手がふさがっているんだね。ドアを開けてあげるよ。
親しい相手へのくだけた言い方です。
52. 〜てまう
地域:神戸・阪神・播磨など/関西共通
意味:〜てしまう。
使う場面:うっかりした行動や、その結果を話すとき。
例文:名前を書かんと、誰のか分からんようになってまうで。→ 名前を書かないと、誰の物か分からなくなってしまうよ。
過去形には「〜てもた」「〜てもうた」があります。
53. 〜さかい
地域:播磨など/関西にも分布
意味:〜から、〜なので。
使う場面:理由を説明するとき。
例文:荷物はこっちで持つさかい、先に席取っといて。→ 荷物はこちらで持つから、先に席を取っておいて。
54. 〜し(〜しなさい)
地域:神戸・阪神など/関西共通
意味:〜しなさい、〜食べなさい、〜見なさい。
使う場面:近しい相手に行動を促すとき。
例文:お茶入れたから、ここでひと休みし。→ お茶を入れたから、ここでひと休みしなさい。
動詞の連用形で促す言い方を、まとめて一項目にしています。
55. 〜せなあかん
地域:神戸・阪神など/関西共通
意味:〜しなければならない。
使う場面:必要な用事や、済ませるべきことを話すとき。
例文:明日までに、席の予約せなあかんな。→ 明日までに、席を予約しなければならないね。
播磨の方言|姫路・加古川などの播州弁15選
播磨の言葉は「播州弁」とも呼ばれます。姫路・加古川などで聞かれる表現のほか、地域に残る昔ながらの言葉も紹介します。
56. なんどいや
地域:播磨・神戸周辺
意味:何だよ、何なんだ。
使う場面:驚いたり、不満を込めて問い返したりするとき。
例文:さっきから鳴っとる音、なんどいや。→ さっきから鳴っている音は、何なんだ。
言い方によっては強い詰問になります。
57. だぼ
地域:播磨など
意味:ばか、あほ。
使う場面:怒って相手をののしるとき。
例文:人の荷物を蹴るな、このだぼ。→ 人の荷物を蹴るな、このばか。
強い悪口です。例文は意味を示すためのもので、親しい相手なら必ず許される言葉ではありません。
58. ごじゃ
地域:播磨
意味:無茶、でたらめ。嘘やはったり。
使う場面:筋の通らない話や要求を指摘するとき。
例文:一人で百個運べなんて、ごじゃ言うなあ。→ 一人で百個運べなんて、無茶を言うね。
59. おせらしい
地域:播磨など
意味:大人びている。
使う場面:子どもの言動が年齢より落ち着いて見えるとき。
例文:自分で旅の予定まで立てるんか。おせらしいな。→ 自分で旅の予定まで立てるのか。大人びているね。
60. がいよう
地域:播磨
意味:具合よく、都合よく。
使う場面:配置や段取りをうまく調整するとき。
例文:残りの荷物も、がいよう積んどいて。→ 残りの荷物もうまく積んでおいて。
61. てーてって
地域:播磨
意味:連れていって。
使う場面:誰かの外出に一緒についていきたいとき。
例文:今度その釣り場へ行くんやったら、うちもてーてって。→ 今度その釣り場へ行くなら、私も連れていって。
「てってって」など、発音や表記に揺れがあります。
62. あだける
地域:播磨・但馬など
意味:落ちる、転落する。
使う場面:高い所や足場から落ちることを話すとき。
例文:縁に置いた植木鉢が、下へあだけた。→ 縁に置いた植木鉢が、下へ落ちた。
63. あばきがつかん
地域:播磨の昔ながらの表現
意味:量が多すぎて処理しきれない、収拾がつかない。
使う場面:片付けや仕事が手に余るとき。
例文:一度に箱を開けたら、あばきがつかんようになった。→ 一度に箱を開けたら、片付けきれなくなった。
64. いっけ
地域:播磨などの昔ながらの表現
意味:親戚、一族。
使う場面:親族の集まりや関係を話すとき。
例文:正月はいっけが集まって、にぎやかやった。→ 正月は親戚が集まって、にぎやかだった。
65. おびんた
地域:播磨の昔ながらの表現
意味:怖がり、気の小さい人。
使う場面:怖いものが苦手な性格を話すとき。
例文:うちはおびんたやから、お化け屋敷は遠慮しとくわ。→ 私は怖がりだから、お化け屋敷は遠慮しておくよ。
「おびんたれ」ともいい、人に向けると悪口になる場合があります。
66. はまころ
地域:播磨の一部
意味:自転車の補助輪。
使う場面:子どもの自転車や、乗る練習について話すとき。
例文:はまころ外した自転車、初めて一周できたんや。→ 補助輪を外した自転車で、初めて一周できたんだ。
小さな車輪を指す場合もあります。
67. ガイダ
地域:播磨の一部
意味:カメムシ。
使う場面:家や畑で見つけた虫について話すとき。
例文:網戸の外にガイダがおるから、今は開けんとこ。→ 網戸の外にカメムシがいるから、今は開けないでおこう。
虫の呼び名は、近い地域でも異なります。
68. こまい
地域:播磨など/他地方にも分布
意味:小さい、細かい。
使う場面:大きさや細部を話すとき。
例文:こまい字やから、明るいところで読も。→ 小さい字だから、明るいところで読もう。
69. せんど
地域:播磨など
意味:長い間、ずいぶん。
使う場面:思った以上に時間がかかったとき。
例文:鍵を探すのにせんどかかったのに、上着のポケットにあった。→ 鍵を探すのにずいぶん時間がかかったのに、上着のポケットにあった。
「せんどぶり」は「久しぶり」という言い方です。
70. おわえる
地域:播磨など
意味:追う、追いかける。
使う場面:先に行った人や逃げたものを追うとき。
例文:風で飛んだ帽子を、坂の下までおわえた。→ 風で飛んだ帽子を、坂の下まで追いかけた。
但馬の方言|豊岡・城崎・新温泉町など15選
71. なつべる
地域:但馬
意味:片付ける、しまう。
使う場面:道具や荷物を片付けるとき。
例文:遊び終わった積み木、箱になつべといて。→ 遊び終わった積み木を、箱に片付けておいて。
「まつべる」という言い方もあります。
72. おんなる
地域:但馬
意味:いらっしゃる、おられる。
使う場面:人がいることを敬って話すとき。
例文:先生は今日は図書室におんなるで。→ 先生は今日は図書室にいらっしゃるよ。
73. 〜しなる
地域:但馬
意味:〜なさる、〜される。
使う場面:相手や第三者の行動を敬って話すとき。
例文:隣の方が、毎朝ここの掃除をしなる。→ 隣の方が、毎朝ここの掃除をなさる。
「来なる=来られる」など、動詞につく形もあります。
74. 〜ちゃ
地域:但馬、但東など
意味:〜よ。
使う場面:相手に知らせたり、気持ちを強めたりするとき。
例文:その袋は、わしのだっちゃ。→ その袋は、私のだよ。
文末に添える言葉。ほかの地方にも同じ形があります。
75. だしけー
地域:但馬の一部
意味:だから。
使う場面:理由を受けて、結論を言うとき。
例文:今日は休館日だ。だしけー、明日行かー。→ 今日は休館日だ。だから、明日行こう。
但東ではあまり使わないという地域差もあります。
76. まん
地域:但馬の昔ながらの表現
意味:運、巡り合わせ。
使う場面:幸運や、間の悪さを話すとき。
例文:出かけたとたん雨で、今日はまんが悪いなあ。→ 出かけたとたんに雨で、今日は巡り合わせが悪いね。
77. とっぱすけ
地域:但馬、新温泉町など
意味:あわてんぼう。
使う場面:慌てて失敗する人について話すとき。
例文:切符を忘れて戻ってきたんか。とっぱすけだなあ。→ 切符を忘れて戻ってきたのか。あわてんぼうだね。
78. きゃーりぃ
地域:但馬、豊岡・新温泉町など
意味:気分が悪い、うっとうしい。
使う場面:不快な言動にうんざりするとき。
例文:さっきの嫌味、思い出してもきゃーりぃなあ。→ さっきの嫌味は、思い出しても気分が悪いね。
ここでは吐き気よりも、不愉快な気持ちを表しています。
79. さーで
地域:但馬、日高・関宮など
意味:普段、いつもの。
使う場面:普段着など、特別でない日常のことを話すとき。
例文:畑に出るだけだで、さーでの服で行くわ。→ 畑に出るだけだから、普段の服で行くよ。
80. こば
地域:但馬
意味:横、そば。
使う場面:物や人の位置を伝えるとき。
例文:箱は机のこばに置いてあるで。→ 箱は机の横に置いてあるよ。
81. ながたん
地域:但馬などの昔ながらの表現
意味:包丁。
使う場面:料理や台所の道具を話すとき。
例文:ながたんを研いでもらったら、切れ味が戻った。→ 包丁を研いでもらったら、切れ味が戻った。
82. かたくま
地域:但馬、城崎など
意味:肩車。
使う場面:子どもを肩に乗せるとき。
例文:人垣で見えんのか。かたくましてやろう。→ 人垣で見えないのか。肩車してあげよう。
83. ねしくる
地域:但馬
意味:こすりつける、なすりつける。
使う場面:汚れなどを別の物に付けるとき。
例文:手の絵の具を、椅子にねしくったらあかん。→ 手の絵の具を椅子にこすりつけてはいけない。
84. いかめー
地域:但馬、城崎など
意味:うらやましい。
使う場面:相手の恵まれたことを羨むとき。
例文:家から海が見えるんか。いかめーなあ。→ 家から海が見えるのか。うらやましいね。
「いかめしい」ともいいます。威厳があるという意味ではありません。
85. まぜかす
地域:但馬
意味:かき混ぜる。
使う場面:料理などで中身を混ぜ合わせるとき。
例文:底に沈んどるから、飲む前にまぜかしてな。→ 底に沈んでいるから、飲む前にかき混ぜてね。
丹波の方言|丹波市・丹波篠山市など10選
86. だんない
地域:丹波など
意味:大丈夫、構わない。
使う場面:相手の心配や謝罪を受け止めるとき。
例文:時間はまだあるし、急がんでもだんないで。→ 時間はまだあるから、急がなくても大丈夫だよ。
但馬では「だんにゃー」「だんねー」という形も聞かれます。
87. さんこ
地域:丹波・北播磨など
意味:物が散らかっている様子。
使う場面:部屋や作業場の片付き具合を話すとき。
例文:押し入れを整理し始めたら、部屋中さんこや。→ 押し入れを整理し始めたら、部屋中が散らかっている。
88. ほめく
地域:丹波
意味:蒸し暑い、暑さがこもる。
使う場面:湿気を伴う暑さを話すとき。
例文:雨の前やからか、今日はようほめくなあ。→ 雨の前だからか、今日はひどく蒸し暑いね。
89. ぴりぴり
地域:丹波・但馬の一部
意味:雨がぽつぽつと降る様子。
使う場面:弱い雨や、降り始めを伝えるとき。
例文:外、ぴりぴり降り出したし、洗濯物入れよ。→ 外は雨がぽつぽつ降り出したから、洗濯物を取り込もう。
辛さやしびれを表す一般的な「ぴりぴり」とは別の用法です。
90. ねき
地域:丹波篠山など/関西にも分布
意味:そば、近く。
使う場面:待ち合わせや、物の位置を説明するとき。
例文:郵便受けのねきに、小さい花壇があるやろ。→ 郵便受けのそばに、小さい花壇があるでしょう。
91. 〜ちゃった
地域:丹波市など
意味:〜された、〜なさった。
使う場面:人の行動を敬って話すとき。
例文:先生が、帰りにお菓子を持って来ちゃった。→ 先生が、帰りにお菓子を持っていらっしゃった。
この用法は「来てしまった」という失敗や迷惑の意味ではありません。「〜てや」系の敬語の過去形です。
92. こらいとくれ
地域:丹波市などの昔ながらの表現
意味:許しておくれ、ごめんなさい。
使う場面:失敗や迷惑をかけたことを謝るとき。
例文:返すのが遅うなって、こらいとくれ。→ 返すのが遅くなって、ごめんなさい。
93. おっこい
地域:丹波の一部
意味:大きい。
使う場面:物の大きさに驚いたとき。
例文:畑でおっこい芋が掘れたんや。→ 畑で大きい芋が掘れたんだ。
94. へべちゃい
地域:丹波の一部
意味:平べったい。
使う場面:厚みの少ない形を説明するとき。
例文:へべちゃい石を選んで、水切りしよか。→ 平べったい石を選んで、水切りをしようか。
95. あっちゃべら
地域:丹波篠山
意味:あちら側、向こう側。
使う場面:道順や位置を伝えるとき。
例文:川のあっちゃべらに、新しい店ができたで。→ 川の向こう側に、新しい店ができたよ。
こちら側は「こっちゃべら」といいます。
淡路島の方言|淡路弁の言葉と語尾5選
96. がいな
地域:淡路
意味:すごい、程度や規模が大きい。
使う場面:量や大きさに驚いたとき。
例文:がいな荷物やなあ。何泊するん?→ すごい量の荷物だね。何泊するの?
「がいに寒い」のように、程度を強める「がいに」もあります。
97. 〜だー?
地域:淡路
意味:〜だろう、〜でしょう。
使う場面:相手に同意や確認を求めるとき。
例文:夕べの花火、きれいやっただー?→ 夕べの花火は、きれいだったでしょう?
「〜だ?」とも表記されます。
98. おもっしょい
地域:淡路など
意味:面白い。
使う場面:話や出来事を楽しいと感じたとき。
例文:あの人の釣りの話、続きもおもっしょかったわ。→ あの人の釣りの話は、続きも面白かったよ。
99. おがる
地域:淡路
意味:叫ぶ、大声を出す。
使う場面:離れた相手に大声で呼びかけるとき。
例文:浜からおがったけど、波の音で聞こえんかった。→ 浜から叫んだけれど、波の音で聞こえなかった。
他地方にある「成長する」という意味とは異なる用法です。
100. こんこ
地域:淡路など/四国にも分布
意味:たくあん。
使う場面:食卓の漬物を話すとき。
例文:このこんこ、薄う切ると食べやすいな。→ このたくあんは、薄く切ると食べやすいね。
まとめ
知りたかった兵庫の方言は見つかりましたか? 「べっちょない」と言われると、少しほっとしますよね。同じ兵庫県でも、「なつべる」「さんこ」「がいな」と地域ごとに違う言葉があるのも面白いところです^^