灘のけんか祭り【2023】日程・歴史・見所を地元民が徹底解説します

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播磨地方のみならず祭好きなら誰もがその名を知っている【灘のけんか祭り】
「けんか祭りを見てから●ね」(過激・・・汗)という古くからの言葉も残されており、毎年地元住民のみならず全国各地から多くの見物客が集まり、その数は15万人にもなります。

祭りに参加する人々は、地元を離れていても「盆暮れには帰らずとも、祭りには必ず帰る」というくらい祭りを愛し、祭りにかける情熱はとても熱いです。

そんな情熱のぶつかり合う熱い祭り【灘のけんか祭り】の2023年日程と行程、見どころなどを詳しくご紹介します。

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灘のけんか祭りとは

姫路市白浜町にある【松原八幡神社】で行われる秋季例祭のことを言います。
神輿を激しくぶつけ合うことから「けんか祭り」と呼び、全国のけんか祭りの中で最大規模だと言われています。
祭りに参加するのは姫路市の南東にある海岸地域のうち、白浜町(旧宇佐崎村・旧中村・旧松原村)、妻鹿(旧妻鹿村)、東山(旧東山村)、八家(旧八家村)、木場(旧木場村)の、旧7地区が参加して行われます。

(引用元URL:灘のけんか祭り・松原八幡神社秋季例祭)

2023年灘のけんか祭り日程

祭りは毎年10月14・15日の二日間で行われます。
宵宮:2023年10月14日(土)
本宮:2023年10月15日(日)

宵宮は雨天決行、本宮は天候状況により翌日に順延されるので、天気予報をチェックしておきましょう。

灘のけんか祭り行程

宵宮(10月14日)編

【出立ち】
朝9時頃から各地域で屋台(やっさ)の蔵出しをし、練り上げながら各地区を周り松原神社を目指します。

【宮入】
祭りの始まりにもあたる松原神社への宮入。
東山の獅子が先頭となり、続いて木場・松原・八家・妻鹿・宇佐崎・中村の順番で大観衆が待ち受ける中、宮入が行われます。
桜門前では神様に屋台を近づけるように高々と担ぎ上げたり、1年間待ちに待った祭りの始まりの歓喜と興奮を表現するかのように屋台同士が仲良く練り競います。

その後、桜門をくぐり抜け拝殿前へ移動し、お祓いを受けてから境内を一周し屋台は所定の場所に据えられます。
7地区全ての屋台が宮入を終えるのは午後2時頃になります。

松原神社 拝殿(引用元: 姫路観光ナビ「ひめのみち」

・動画:平成29年 灘のけんか祭り(宵宮) 松原屋台宮入

【宮出し】
7地区全ての屋台の宮入が終わると、境内・桜門の外で3~4台で練り合わせをします。
屋台が激しくぶつかり合うたびに見物客からは大きな拍手が沸き起こります。
日が暮れ、辺りが暗くなると桜門の提灯、東山・八家・宇佐崎の屋台にも電飾が灯り、宵宮の最後を飾ります。
その後は、本宮に備え各地区の屋台はそれぞれ屋台蔵へと戻っていきます。

本宮(10月15日)編

【露払い】
午前5時頃、松原地区の獅子壇尻が松原神社へ向けて出発し、到着後境内にてお祓いを受ける清めの儀から本宮の朝が始まります。

その後、獅子壇尻は祭りのクライマックス会場となる御旅山へ向けて道中を清めながら進んで行き、その麓で清めの儀が行われます。

【潮かき】
露払いが行われるのと時を同じく、練り番に当っている地区は白浜の海岸にて潮かきをするため屋台蔵を後にし、「一の丸」「二の丸」「三の丸」と記された3本の神輿幟を突き立てながら練り子たちが冷たい海の中に入っていき、全身に海水をかけ合い禊をします。

【宮入】

(引用元:姫路フォトバンク

練り番の地区を除く6地区の屋台が宵宮と同じ順番で宮入し、それぞれの位置に据えられると、最後に練り番地区の「一の丸」「二の丸」「三の丸」の3基の神輿が宮入します。
3基の神輿にはそれぞれ応神天皇、神功皇后、ひめおおかみが乗り移られているとされ、その神輿を拝殿前にて練り上げ、それぞれを激しくぶつけ合います。
神輿がつぶれようがお構いなしに何度もぶつけ合い、練り合わせ御旅山へ向かいます。

【御旅山(おたびやま)広畠】

けんか祭りのメイン会場となる御旅山(練り場とも呼ばれる)。
松原八幡神社から西へ1㎞ほど離れた所にあり、段々畑のような場所に桟敷席が設けられ、多くの観客が神輿の到着を待ち受けます。

そこへ松原地区の露払いを受けた壇尻(露払い壇尻)が「テ・テン・テテン」という太鼓の音を響かせながら入ってきます。
この太鼓の音は他の屋台とは違う音色で地元では「テンツク」と呼ばれ、日本の音100選にも選ばれたこともあります。

その音色を響かせながら屋台を練り上げ、地面に叩きつけますが、屋台がどんなに傾こうが太鼓の音を止めてはいけないという習わしがあり、もしも止めてしまったら屋台から引きずり下ろされるとまで言われています。

露払い壇尻が山頂への坂道を登り始めると、練り番地区の3基の神輿が続けて入ってきます。
宮入での練り合わせですでに神輿は壊れていますが、それでも再び激しく練り合わせます。
幾度かの練り合わせの後、露払い壇尻に続き山頂へと登っていきます。

(引用元:姫路フォトバンク

3基の神輿の後は、各地区の屋台が木場・松原・中村・妻鹿・宇佐崎・東山・八家(練り番地区の屋台は含まれない)の順番で登場。
3~4台の屋台が激しく練り合わされ観客の興奮も最高潮に達します。

・動画:灘のけんか祭り


【御旅山 御旅所】

練り場で激しい練り合わせが行われているころ、山頂の御旅所では神輿を前にして祝詞があげられます。

すべての屋台が山頂に到着し、その後山を下り始めると祭りも終わりが近くなってきます。
この頃には日が暮れ始め、屋台には電飾が灯り幻想的な雰囲気に練り子、観客ともに名残惜しさを感じずにはいられません。

そんな思いから最後の最後まで練り合わせと観客の拍手が続き、祭りの幕が閉じられます。

 

ずばり灘のけんか祭りの見どころは?

灘のけんか祭りは屋台や神輿が通る場所・・・

・・・

すべてが見どころです!(笑)

二日間とも屋台や神輿について回ると祭りの迫力、面白さをたっぷりと堪能できます。

ですが、それはなかなか難しいと思うので、ここは絶対に見て欲しい!というポイントが
宵宮の宮入と本宮の御旅山での練り合わせ
ですね。

特に御旅山での練り合わせでは土煙を上げながら神輿が激しくぶつかり合うたびに見物客からは大歓声と拍手が沸き起こり、その迫力に誰もが魅了されます。。立ち尽くすとはこういうことなんだ・・・と実感できる、かもしれません(^_^;)

神輿が壊れれば壊れるほど元気がいいとされ、地元の人はその壊れ具合で「今年は元気が良かったなぁ」とか、逆に「今年は元気なかったわ・・・」と話したります。

御旅山の桟敷席、当日でも手に入る?

御旅山の桟敷席についてですが、その多くは地元の人が毎年買っていて一度買ったら手放すことはないと言われています。

そのため一番いい方法としては、桟敷席を持っている人と知り合いになって招待してもらうことなのですが(笑)、山の上の方なら席を持っていない人でも見られる場所がありますし、「桟敷席あります」という札の近くにいる年配の方に尋ねてみると運良く桟敷席が手に入る場合もあります。

地元の人は朝早くからお弁当を作って桟敷席に座り、全ての練り合わせが終わる夕方までずっと見ているという人が多いです。
それほどまでに飽きない魅力があるということですね。

また、宮入の松原神社にも桟敷席がありますが、こちらは残念ながら地元の人しか購入できないことになっています。

そして、見物の際の大切な注意として「屋台を間近で見たいから」とむやみに近寄ることはとても危険なので絶対にしないで下さいね。
人だかりで体の自由がきかないうえに、避け方も分からない素人が近寄るのは無謀です!

アクセス

祭り期間中は周辺道路で大規模な交通規制が行われるため、必ず公共交通機関を利用して下さい。

松原神社:山陽電車「白浜の宮」駅下車。南へ徒歩5分。
御旅山:松原神社から西へ徒歩約15分。

まとめ

地元の人たちはけんか祭りのために一年を過ごすというほど祭りを愛しています。

祭りの太鼓の音を聞くと魂が震えるくらい体中から興奮が湧き出してきます。
そして、本宮当日は地元の会社や学校も休みになり、それぞれが思う存分二日間の祭りを楽しみます。

そんな情熱の祭り【灘のけんか祭り】を自分の目で見るときっとその魅力を感じることができ、「また来年も見たい!」と思わせてくれることでしょう。

是非一度【灘のけんか祭り】見に来て下さいね!

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