岡山県の方言には、「かわええ」のようなかわいい言葉から、「ちばける」「きょうてえ」のように意味が気になる表現まで、いろいろありますね^^「〜じゃ」「〜じゃろ」といった岡山弁の語尾も含め、100選を意味と例文つきで紹介します。
日常の言葉から昔ながらの呼び名まで、読みたい種類から探せます。備前・備中・美作などで使い方が異なる言葉は、その項目に地域を添えました。
言葉から探す(50音順)
- あずる
- あのけ
- あんごう
- いきしに
- いきのう
- いごく
- いっとろばい
- いなげな
- いぬる(いぬ)
- いらう
- いらまかす
- うげる
- うったて
- うんのびる
- えらい(えれえ)
- おいでんせえ
- おえん
- おつ
- おどりゃあ
- おもれえ
- おらぶ
- おる
- おんびん
- 〜が
- かざむ
- がっそ
- かばち
- かわええ
- ぎょうさん
- きょうてえ
- きんかいも
- ぐしい
- くつわいい
- 〜けえ・〜けん
- けっぱんずく
- けなりい
- こうこ
- こけえ
- ごっつお
- こめえ(こまい)
- こらえる
- ごんご
- さばる
- さんにょう
- しもぶくれ
- 〜じゃ
- 〜じゃろ
- しゅむ
- しょうたれ
- しわい
- すける
- すねぼんさん
- すんげがねえ
- せっとる
- せらう
- せわあねえ
- たいぎい
- たいも
- ちばける
- ちびる
- ちゃら書き
- ちょびっと
- 〜てえ
- でーれー
- てご
- どねえ
- とらげる
- 〜とる・〜どる
- なあなあ
- 〜なんだ
- ねき
- 〜のう
- のんのさん
- 〜ばあ
- はうさる
- はぐる
- はしる
- はぶてる
- はようしねえ
- はりまわす
- ふうがわりい
- ぶげんしゃ
- ふしもげ
- ぶちくらわす
- ぼっけえ
- 〜まー
- まかる
- まける
- みてる
- めげる(めぐ)
- めぼいと
- もんげえ
- 〜やこー
- やっちもねえ
- 〜よる・〜ょーる
- 〜られえ
- わや
- 〜ん
- 〜んちゃい
- 頭が悪い
岡山のかわいい方言・親しみのある表現10選
愛らしさを伝える言葉や、柔らかい響きの呼びかけを集めました。「かわいい」は意味そのものだけでなく、会話で受ける印象も含めています。
1. かわええ
意味:かわいい。愛らしい。
使う場面:動物や小物を見て、愛らしさを伝えるとき。
例文:その丸いポーチ、かわええなあ。→ その丸いポーチ、かわいいね。
「かわいい」の音が変わった言い方で、岡山だけに限る表現ではありません。
2. こめえ(こまい)
意味:小さい。
使う場面:小さな物の大きさを話すとき。
例文:こめえ靴が玄関に並んどる。→ 小さな靴が玄関に並んでいる。
「こんめえ」「ちんめえ」などの形もあり、ここではまとめています。
3. ちょびっと
意味:ほんの少し。
使う場面:食べ物などの量を控えめに伝えるとき。
例文:クリーム、ちょびっと分けてくれん?→ クリームをほんの少し分けてくれない?
量を小さく言う響きに親しみがあります。他地域でも使われます。
4. けなりい
備前など
意味:うらやましい。
使う場面:友人の楽しそうな予定や持ち物について話すとき。
例文:窓から海が見えるん? けなりいなあ。→ 窓から海が見えるの? うらやましいなあ。
「けなりー」「けなるい」とも言います。
5. すんげがねえ
昔ながらの岡山の言い回し
意味:寂しい。物足りなく、心細い。
使う場面:人が帰った後などの気持ちを話すとき。
例文:みんな帰ったら、すんげがねえなあ。→ みんな帰ったら、寂しいね。
若い世代にはなじみの薄い場合もあります。
6. せわあねえ
備前など
意味:大丈夫。心配しなくてよい。
使う場面:気にしている相手を安心させるとき。
例文:五分くらい遅れても、せわあねえよ。→ 五分くらい遅れても、大丈夫だよ。
「世話をしない」という拒否ではなく、差し支えないという意味です。
7. おいでんせえ
意味:いらっしゃい。おいでなさい。
使う場面:来客を迎えたり、家へ招いたりするとき。
例文:寒かったじゃろ。中へおいでんせえ。→ 寒かったでしょう。中へいらっしゃい。
8. なあなあ
意味:ねえねえ。
使う場面:親しい人に話しかけるとき。
例文:なあなあ、帰りに花屋へ寄らん?→ ねえねえ、帰りに花屋へ寄らない?
標準語の「なあなあにする」とは別の使い方です。
9. さばる
備前など
意味:しがみつく。まとわりつく。
使う場面:子どもや動物が離れようとしない様子を話すとき。
例文:眠とうなったんか、腕にさばってきた。→ 眠くなったのか、腕にしがみついてきた。
「さばりつく」という形でも使います。
10. のんのさん
備前など・幼児語
意味:神様や仏様を指す幼児語。
使う場面:子どもとお参りするとき。
例文:のんのさんに、お花をあげような。→ 仏様に、お花をあげようね。
「のんのんさん」とも。家庭によって指す対象や呼び方が異なります。
岡山の怖い言葉・強く聞こえる方言15選
「きょうてえ」のように怖さを表す語、「はようしねえ」のように意味を誤解されやすい語、実際にきつい悪口を分けて見ていきましょう。
11. きょうてえ
意味:怖い。恐ろしい。
使う場面:不安や恐怖を感じたことを話すとき。
例文:足元が見えん吊り橋は、きょうてえわ。→ 足元が見えない吊り橋は、怖いよ。
相手を脅す言葉ではなく、自分が感じた「怖さ」を表します。
12. おえん
意味:だめだ。いけない。
使う場面:禁止したり、うまくいかない状況を伝えたりするとき。
例文:その券は期限が切れとるけえ、おえんわ。→ その券は期限が切れているから、使えないよ。
言い切ると強く聞こえますが、困ったときの独り言にも使います。
13. はようしねえ
主に備中
意味:早くしなさい。
使う場面:支度などを急いでもらうとき。
例文:迎えが来とるよ。支度をはようしねえ。→ 迎えが来ているよ。支度を早くしなさい。
この「しねえ」は「しなさい」。命を否定する言葉ではありません。
14. ちばける
意味:ふざける。
使う場面:真面目にしてほしい場面で、ふざけた振る舞いを指すとき。
例文:階段でちばけたら、転ぶで。→ 階段でふざけたら、転ぶよ。
「ちばけんな」は「ふざけるな」という強い言い方です。
15. あんごう
意味:ばか者。愚か者。
使う場面:相手の行動を強く非難する言い方として。
例文:人をあんごう呼ばわりせんの。→ 人をばか者呼ばわりしないの。
親しい間柄でも、相手を見下す響きがあります。
16. おどりゃあ
県南などの荒い言い方
意味:相手に怒りをぶつける「この野郎」に近い言葉。
使う場面:けんかなどの荒い口調で相手を責めるとき。
例文:「おどりゃあ」と怒鳴る声がした。→ 「この野郎」と怒鳴る声がした。
冗談の呼びかけとして安易に使うには強すぎる表現です。
17. おらぶ
備中・県南など
意味:大声で叫ぶ。怒鳴る。
使う場面:声を張り上げている様子を話すとき。
例文:電話越しにおらばんでも聞こえるよ。→ 電話越しに大声を出さなくても聞こえるよ。
18. かばち
笠岡など・備後にも共通
意味:口答え。理屈や不平。
使う場面:言い返す言動をとがめるとき。
例文:かばちをたれんと、まず話を聞きねえ。→ 口答えせずに、まず話を聞きなさい。
「かばちをたれる」という形で使い、叱る響きが強めです。
19. ぶちくらわす
県南などの荒い言い方
意味:強く殴る。
使う場面:荒い言葉の意味を説明したり、けんかの発言を伝えたりするとき。
例文:「ぶちくらわすぞ」言うて、もめとった。→ 「殴ってやるぞ」と言って、もめていた。
相手に向ければ脅しになる言葉です。
20. はりまわす
県南など
意味:平手でひっぱたく。
使う場面:けんかの状況や荒い台詞を伝えるとき。
例文:はりまわそうとするんを、友達が止めた。→ ひっぱたこうとするのを、友達が止めた。
「はります」とも。親しみを表す言葉ではありません。
21. いらまかす
備前など
意味:からかう。ちょっかいを出す。
使う場面:相手を困らせるからかいをやめてほしいとき。
例文:名前を変なふうに呼んで、いらまかさんで。→ 名前を変なふうに呼んで、からかわないで。
22. やっちもねえ
意味:くだらない。つまらない。
使う場面:話や行動にあきれた気持ちを示すとき。
例文:やっちもねえ噂を広めんでよ。→ くだらない噂を広めないでよ。
相手が大切にしているものに言うと、否定や侮辱に聞こえます。
23. ふうがわりい
備前など
意味:みっともない。体裁が悪く、恥ずかしい。
使う場面:人前での失敗や格好について話すとき。
例文:値札をつけたまま出かけて、ふうがわりかった。→ 値札をつけたまま出かけて、恥ずかしかった。
「風変わり」という意味ではありません。
24. しょうたれ
県南など
意味:だらしないこと。また、そのような人。
使う場面:身なりや生活ぶりをとがめるとき。
例文:脱いだ服が山になっとる。しょうたれじゃなあ。→ 脱いだ服が山になっている。だらしないね。
人に向けると悪口になるため、単なる「片付いていない」より強い表現です。
25. ぐしい
県南など
意味:動作が鈍い。どんくさい。
使う場面:手際の悪さをけなすとき。
例文:ぐしい言われたけど、初めてなんじゃ。→ どんくさいと言われたけれど、初めてなんだ。
人への評価としてはきつい言葉です。地域によっては「ゆるい」という意味もあります。
岡山弁の語尾・会話の言い回し15選
備前の「〜られえ」と美作の「〜んちゃい」は、どちらも相手に行動を勧める形です。備中の「しねえ」は、前の項目で紹介した「はようしねえ」に出てきます。
26. 〜じゃ
意味:〜だ。
使う場面:物事を言い切ったり、気持ちを伝えたりするとき。
例文:私は、この静かな通りが好きじゃ。→ 私は、この静かな通りが好きだ。
岡山では日常的な語尾で、「お年寄りだけの話し方」ではありません。
27. 〜じゃろ
意味:〜でしょう。〜だろう。
使う場面:確認したり、相手の同意を求めたりするとき。
例文:この席なら、舞台がよう見えるじゃろ。→ この席なら、舞台がよく見えるでしょう。
28. 〜けえ・〜けん
意味:〜から。理由を表す。
使う場面:前の話を理由に、次のことを伝えるとき。
例文:荷物が多いけえ、先に車へ置いてくる。→ 荷物が多いから、先に車へ置いてくる。
名詞などの後は「休みじゃけえ」のようになります。「けえ」と「けん」は一項目にまとめています。
29. 〜が
意味:〜じゃないか。〜よ。
使う場面:気づいたことを伝えたり、念を押したりするとき。
例文:鍵、かばんの横にあるが。→ 鍵、かばんの横にあるじゃないか。
強く言うととがめる響きになり、柔らかく言えば気づきを伝えられます。
30. 〜ばあ
意味:〜ばかり。
使う場面:同じものに偏っていることや、直後であることを話すとき。
例文:さっき買うたばあじゃのに、もう食べたん?→ さっき買ったばかりなのに、もう食べたの?
「甘いもんばあ食べる」のように、偏りを表す使い方もあります。
31. 〜やこー
意味:〜なんか。〜など。
使う場面:物事を例に挙げたり、軽く扱ったりするとき。
例文:傘やこー要らんと思うとった。→ 傘なんか要らないと思っていた。
32. 〜まー
岡山の伝統的な語尾
意味:〜ないだろう。〜しないでおこう。
使う場面:否定の予想や、しないという気持ちを伝えるとき。
例文:空が晴れたけえ、今日はもう雨は降るまー。→ 空が晴れたから、今日はもう雨は降らないだろう。
「買うまー」のように、買わないでおこうという意味にもなります。
33. 〜られえ
主に備前
意味:〜しなさい。〜してみて。
使う場面:相手に行動を勧めるとき。
例文:焼きたてじゃけえ、一つ食べられえ。→ 焼きたてだから、一つ食べてみて。
標準語の可能・受け身の「食べられる」とは違い、勧める表現です。
34. 〜んちゃい
主に美作・津山など
意味:〜しなさい。
使う場面:親しい人に、食事や休憩などを勧めるとき。
例文:椅子が空いとるけえ、座りんちゃい。→ 椅子が空いているから、座りなさい。
35. 〜ん
意味:〜ない。
使う場面:行動を否定するとき。
例文:その箱は、まだ開けんよ。→ その箱は、まだ開けないよ。
36. 〜なんだ
岡山の伝統的な言い方
意味:〜なかった。
使う場面:以前しなかったことを話すとき。
例文:昨日は忙しゅうて、新聞を読まなんだ。→ 昨日は忙しくて、新聞を読まなかった。
現在は「読まんかった」のような形も聞かれます。
37. 〜よる・〜ょーる
岡山の伝統的な使い分け
意味:〜している最中。
使う場面:動作が進んでいる様子を話すとき。
例文:今、庭で花に水をやりょーる。→ 今、庭で花に水をやっているところだ。
話し手によって発音や「〜とる」との使い分けに差があります。
38. 〜とる・〜どる
意味:〜ている。結果や状態が続いていることを表す。
使う場面:物の状態などを説明するとき。
例文:湯がもう沸いとるよ。→ 湯がもう沸いているよ。
動作中を表す「〜よる」と区別する話し方がありますが、日常では範囲が重なることもあります。
39. 〜てえ
備前など
意味:〜だって。〜だそうだ。
使う場面:聞いた話を相手に伝えるとき。
例文:展示は来週までじゃてえ。→ 展示は来週までだって。
「買いてえ」のような希望を表す語とは別の用法です。
40. 〜のう
備前など
意味:〜ねえ。〜なあ。
使う場面:感想を分かち合ったり、同意を求めたりするとき。
例文:川の水が、よう澄んどるのう。→ 川の水が、よく澄んでいるねえ。
穏やかな感嘆にも使います。強く言えば念押しの響きになります。
岡山でよく使う方言・日常の表現25選
41. ぼっけえ
意味:とても。ものすごい。
使う場面:驚きや程度の大きさを伝えるとき。
例文:この望遠鏡、ぼっけえ遠くまで見える。→ この望遠鏡、とても遠くまで見える。
42. でーれー
意味:非常に。ものすごく。
使う場面:感動や程度を強めて伝えるとき。
例文:窓を開けたら、でーれーええ匂いがした。→ 窓を開けたら、とてもよい匂いがした。
「でえれえ」とも表記します。
43. もんげえ
意味:ものすごい。
使う場面:大きな驚きを表すとき。
例文:花火の音、もんげえ響いたな。→ 花火の音、ものすごく響いたね。
「ぼっけえ」「でーれー」との強さに、誰もが共有する固定の順位があるわけではありません。
44. いぬる(いぬ)
意味:帰る。去る。
使う場面:その場を離れて家へ帰るとき。
例文:雨が強うなる前に、いぬることにした。→ 雨が強くなる前に、帰ることにした。
「いんだ」は「帰った」、「いのう」は「帰ろう」という形です。
45. いらう
意味:触る。いじる。
使う場面:物や機械に手を触れることを話すとき。
例文:乾くまでは、塗った所をいらわんで。→ 乾くまでは、塗った所を触らないで。
46. いごく
意味:動く。
使う場面:物が動くかどうかを確かめるとき。
例文:この棚、下に車輪があるけえいごくよ。→ この棚は下に車輪があるから動くよ。
47. みてる
意味:使い切って、なくなる。尽きる。
使う場面:日用品や食料の残量を伝えるとき。
例文:洗剤がみてたけえ、詰め替えを買おう。→ 洗剤がなくなったから、詰め替えを買おう。
「見ている」ではありません。鍵などの紛失とは区別します。
48. とらげる
備中など
意味:片付ける。しまう。
使う場面:使い終わった物を元の場所へ戻すとき。
例文:色鉛筆を箱へとらげといて。→ 色鉛筆を箱へしまっておいて。
49. めげる(めぐ)
意味:物が壊れる。「めぐ」は壊す。
使う場面:道具などが破損したことを話すとき。
例文:留め具がめげて、ふたが閉まらん。→ 留め具が壊れて、ふたが閉まらない。
気落ちする意味の「めげる」とは別。壊す側の言い方に「めがす」もあります。
50. てご
意味:手伝い。
使う場面:作業を手伝ってもらいたいとき。
例文:この机を運ぶん、てごしてくれん?→ この机を運ぶのを手伝ってくれない?
51. あずる
備前など
意味:手こずる。苦労する。
使う場面:思うように進まない作業を話すとき。
例文:糸が絡んで、ほどくんにあずった。→ 糸が絡んで、ほどくのに手こずった。
寝苦しくて寝返りを打つ意味で使う地域・話し手もいます。
52. はぐる
意味:めくる。
使う場面:紙や布をめくって下を見るとき。
例文:カレンダーを一枚はぐってみて。→ カレンダーを一枚めくってみて。
53. ちびる
意味:すり減る。
使う場面:長く使った物の減り具合を話すとき。
例文:靴のかかとが、外側だけちびとる。→ 靴のかかとが、外側だけすり減っている。
54. けっぱんずく
備前など
意味:つまずく。
使う場面:足が物に引っかかったことを話すとき。
例文:敷物の端にけっぱんずいて、よろけた。→ 敷物の端につまずいて、よろけた。
「けっぱんづく」とも表記します。
55. うげる
県南など
意味:はがれる。
使う場面:表面の皮や塗装などが取れることを話すとき。
例文:椅子の塗装がうげて、木が見えとる。→ 椅子の塗装がはがれて、木が見えている。
56. まける
備前など
意味:こぼれる。
使う場面:液体などが容器から出てしまったとき。
例文:コップを傾けたら、お茶がまけた。→ コップを傾けたら、お茶がこぼれた。
勝ち負けの「負ける」ではありません。
57. せっとる
県南など
意味:混んでいる。
使う場面:店や道の混雑を伝えるとき。
例文:券売機の前がせっとるけえ、少し待とう。→ 券売機の前が混んでいるから、少し待とう。
58. ぎょうさん
意味:たくさん。
使う場面:物や人の数が多いことを話すとき。
例文:庭の柿をぎょうさんもろうた。→ 庭の柿をたくさんもらった。
59. おる
意味:いる。
使う場面:人や動物がいる場所を伝えるとき。
例文:橋の下に、白い鳥がおる。→ 橋の下に、白い鳥がいる。
「おらん」は「いない」です。
60. こけえ
意味:ここへ。
使う場面:物を置く場所や来てほしい場所を示すとき。
例文:荷物はこけえ置いてええよ。→ 荷物はここへ置いていいよ。
「そけえ=そこへ」「どけえ=どこへ」なども同じ形の仲間です。
61. どねえ
意味:どう。どのように。
使う場面:状態や方法、感想を尋ねるとき。
例文:この箱、どねえ開けるん?→ この箱、どうやって開けるの?
62. いきしに
県南など・他地域にも共通
意味:行く途中に。行きがけに。
使う場面:目的地へ向かう途中の用事を話すとき。
例文:駅へのいきしに、手紙を出してくる。→ 駅へ行く途中に、手紙を出してくる。
63. いきのう
備前の言い回し
意味:〜したばかり。〜した直後。
使う場面:行動を終えた直後であることを伝えるとき。
例文:靴を洗うたいきのうで、まだ履けん。→ 靴を洗ったばかりで、まだ履けない。
64. すける
備前など
意味:物を上に載せる。
使う場面:棚や台へ物を置くとき。
例文:軽い箱だけ、棚にすけといて。→ 軽い箱だけ、棚に載せておいて。
「透ける」ではありません。
65. ねき
備前など・他地域にも共通
意味:そば。すぐ近く。
使う場面:目印の近くにある物の位置を伝えるとき。
例文:郵便受けのねきに、傘を置いたよ。→ 郵便受けのそばに、傘を置いたよ。
体の様子・気持ちを表す岡山弁15選
66. えらい(えれえ)
意味:体がつらい。疲れてしんどい。
使う場面:疲労や体調のつらさを伝えるとき。
例文:階段を何往復もして、足がえれえ。→ 階段を何往復もして、足がつらい。
立派だとほめる意味だけでなく、体のつらさにも使います。
67. たいぎい
意味:おっくうだ。面倒で気が進まない。
使う場面:する気になれない用事について話すとき。
例文:この雨の中、遠くまで出るんはたいぎい。→ この雨の中、遠くまで出かけるのはおっくうだ。
68. はしる
意味:傷などがひりひり痛む。しみる。
使う場面:水などが傷に触れた感覚を伝えるとき。
例文:切り傷に水がかかると、はしるんよ。→ 切り傷に水がかかると、しみるんだよ。
移動する「走る」とは別の意味です。
69. 頭が悪い
昔ながらの岡山の言い方
意味:頭が痛い。
使う場面:年配の人などが頭痛を訴えるとき。
例文:朝から頭が悪いけえ、今日は休むわ。→ 朝から頭が痛いから、今日は休むよ。
この用法では知能の評価ではありません。文脈によって意味が変わります。
70. すねぼんさん
備前など
意味:膝。膝小僧。
使う場面:膝の位置やけがを話すとき。
例文:すねぼんさんに、泥がついとるよ。→ 膝に泥がついているよ。
「すねぼん」とも言います。
71. めぼいと
岡山の伝統的な呼び名
意味:ものもらい。
使う場面:まぶたのできものについて話すとき。
例文:めぼいとができたんか、まぶたが腫れとる。→ ものもらいができたのか、まぶたが腫れている。
72. しもぶくれ
昔ながらの岡山の呼び名
意味:しもやけ。
使う場面:冬の手足の状態を話すとき。
例文:指先がしもぶくれになって、かゆいんよ。→ 指先がしもやけになって、かゆいんだよ。
73. くつわいい
備前の言い回し
意味:くすぐったい。
使う場面:体に触れられた感覚を伝えるとき。
例文:首に髪が当たって、くつわいい。→ 首に髪が当たって、くすぐったい。
74. うんのびる
備前など
意味:疲れや暑さで、ぐったりする。
使う場面:ひどく疲れた様子を話すとき。
例文:引っ越しの片付けで、うんのびてしもうた。→ 引っ越しの片付けで、ぐったりしてしまった。
75. あのけ
備前など
意味:あおむけ。上向き。
使う場面:寝転がった姿勢を話すとき。
例文:猫があのけになって、足を伸ばしとる。→ 猫があおむけになって、足を伸ばしている。
76. はうさる
備前など
意味:腹ばいになる。うつぶせになる。
使う場面:床などに伏せた姿勢を話すとき。
例文:畳にはうさって、絵を描いとった。→ 畳に腹ばいになって、絵を描いていた。
77. はぶてる
笠岡など県西部・中国地方にも共通
意味:むっとする。すねる。
使う場面:不満から機嫌を損ねた様子を話すとき。
例文:順番を抜かされて、はぶてとるんよ。→ 順番を抜かされて、すねているんだよ。
78. せらう
県南など
意味:うらやましがる。やきもちを焼く。
使う場面:人の持ち物や扱いをうらやむ様子を話すとき。
例文:兄の新しい自転車を見て、弟がせろうとる。→ 兄の新しい自転車を見て、弟がうらやましがっている。
79. おんびん
県南など
意味:臆病なこと。怖がり。
使う場面:怖がる性格を話すとき。
例文:私はおんびんじゃけえ、暗い道は苦手なんよ。→ 私は怖がりだから、暗い道は苦手なんだよ。
相手に向けると、弱虫だとからかう響きにもなります。
80. こらえる
意味:許す。大目に見る。
使う場面:失敗を許してもらいたいとき。
例文:約束を忘れとった。今回はこらえて。→ 約束を忘れていた。今回は許して。
「我慢する」という意味と重なりますが、相手を許す場面でも使います。
食事・暮らしの中の岡山方言15選
81. うったて
意味:書道の起筆。転じて、物事の始め。
使う場面:筆を下ろす位置や、始め方を話すとき。
例文:うったての位置を、もう少し右にしよう。→ 筆を下ろす位置を、もう少し右にしよう。
一文字を書き始める箇所だけでなく、各画の起筆を指します。
82. さんにょう
備前など・昔ながらの言葉
意味:計算。勘定。
使う場面:買い物などの金額を計算するとき。
例文:送料も入れて、さんにょうしてみよう。→ 送料も入れて、計算してみよう。
83. ちゃら書き
県南など
意味:走り書き。乱雑に書いた文字。
使う場面:急いで書いたメモを話題にするとき。
例文:ちゃら書きじゃけえ、住所だけ清書しとく。→ 走り書きだから、住所だけ清書しておく。
84. がっそ
備前など
意味:髪がぼさぼさに乱れた様子。
使う場面:寝起きや風に吹かれた後の髪を見たとき。
例文:帽子を取ったら、頭ががっそじゃった。→ 帽子を取ったら、髪がぼさぼさだった。
85. ふしもげ
県南など
意味:歌の音程がうまく取れないこと。音痴。
使う場面:歌うのが苦手だと話すとき。
例文:ふしもげじゃけど、この歌は好きなんよ。→ 音痴だけれど、この歌は好きなんだよ。
人をからかう呼び方にもなるため、評価の言葉としては強めです。
86. ぶげんしゃ
県南など・昔ながらの言葉
意味:お金持ち。
使う場面:昔話などで、裕福な人を指すとき。
例文:あの大きな蔵は、ぶげんしゃの家にあったんじゃ。→ あの大きな蔵は、お金持ちの家にあったんだ。
87. まかる
県南など・家庭の言葉
意味:お供えした物を下げて、いただく。
使う場面:仏壇などのお供え物を下げるとき。
例文:お供えの菓子をまかって、みんなで分けよう。→ お供えのお菓子を下げていただき、みんなで分けよう。
88. こうこ
意味:たくあん。
使う場面:食卓で漬物を出すとき。
例文:おにぎりの横に、こうこを二切れ添えた。→ おにぎりの横に、たくあんを二切れ添えた。
89. おつ
備前の昔ながらの呼び名
意味:汁物。お吸い物。
使う場面:昔ながらの食卓の言葉として。
例文:今夜は、貝のおつにしょうか。→ 今夜は、貝のお吸い物にしようか。
90. きんかいも
備前など・昔ながらの呼び名
意味:じゃがいも。
使う場面:野菜の収穫や料理を話すとき。
例文:きんかいもを掘ったら、かごがいっぱいになった。→ じゃがいもを掘ったら、かごがいっぱいになった。
「きんけえも」と発音することもあります。
91. たいも
備前など・昔ながらの呼び名
意味:里芋。
使う場面:煮物などの材料を話すとき。
例文:たいもをむいて、鍋に入れた。→ 里芋の皮をむいて、鍋に入れた。
「てえも」とも聞こえます。
92. しゅむ
意味:味や水分がしみ込む。
使う場面:煮物の味の入り具合を話すとき。
例文:一晩置いたら、こんにゃくにも味がしゅんだ。→ 一晩置いたら、こんにゃくにも味がしみ込んだ。
93. しわい
意味:硬くて、なかなか噛み切れない。
使う場面:食べ物の歯応えを話すとき。
例文:この干し肉はしわいけえ、薄う切ろう。→ この干し肉は噛み切りにくいから、薄く切ろう。
人に使うと、しぶといなど別の意味になることもあります。
94. かざむ
備前など
意味:匂いをかぐ。
使う場面:食べ物などの香りを確かめるとき。
例文:摘んだ葉をかざんだら、ええ香りがした。→ 摘んだ葉の匂いをかいだら、よい香りがした。
95. ごっつお
意味:ごちそう。
使う場面:料理の豪華さを喜ぶとき。
例文:今夜はごっつおが並んどるなあ。→ 今夜はごちそうが並んでいるねえ。
意味や響きが面白い岡山の方言5選
96. わや
意味:めちゃくちゃ。台無し。
使う場面:混乱した状態や崩れた予定を話すとき。
例文:雨で予定がわやになってしもうた。→ 雨で予定がめちゃくちゃになってしまった。
97. おもれえ
県南など
意味:面白い。
使う場面:話や出来事を楽しんでいるとき。
例文:その失敗談、何回聞いてもおもれえわ。→ その失敗談、何回聞いても面白いよ。
98. いなげな
意味:変な。妙な。
使う場面:形や様子がいつもと違うものを見たとき。
例文:畑に、いなげな形の大根ができた。→ 畑に、変わった形の大根ができた。
99. ごんご
津山など・美作
意味:河童。
使う場面:津山周辺の伝説や河童の話をするとき。
例文:この川にごんごがおった、いう話を聞いた。→ この川に河童がいた、という話を聞いた。
100. いっとろばい
県内の昔ながらの呼び名
意味:衣服にくっつく草の実。
使う場面:草むらを歩いた後、服を見たとき。
例文:ズボンにいっとろばいが、いっぱいついとる。→ ズボンにくっつく草の実が、いっぱいついている。
「いっとろべえ」などとも。特定の一種類だけを指すとは限りません。
まとめ
知っている岡山弁や、思っていた意味と違う言葉はありましたか?「せわあねえ」の安心する響きも、「みてる」の意外な意味も面白いですね。私は、短い一言に気持ちが伝わる岡山の方言が好きです^^