広島弁には、「ぶち好き」「〜んよ」のようなかわいい言い方も、「かばち」「しごうする」といった強い表現もあります。「たう=届く」「みてる=なくなる」など、意味を知ると面白い方言も多いですよね^^
広島の方言・言い回し100選を、意味・使う場面・例文付きで紹介します。告白の短いフレーズも掲載しました。
言葉から探す(50音順)
- あおじ
- いけん
- いたしい
- いちがい
- いっさんきに
- いなげな
- いなす
- いぬる
- いびせえ
- いらう
- いわえる
- うがす
- うち
- うべる
- えっと
- えらい
- おおがっそう
- おどれ
- おらぶ
- かぐる
- かごむ
- かばち
- がめる
- かやす
- がんぼう
- きっぽ
- きばる
- きょうてえ
- ぎり
- ケーキ
- げに
- こがあに
- こさげる
- こすい
- こまい
- さげる
- さでこける
- さばく
- さばる
- しごうする
- 〜じゃ
- 〜じゃけえ・〜じゃけん
- 〜じゃろ
- じゅるい
- しろける
- しわい
- じんじょ
- すいい
- すいばり
- たいぎい
- たう
- ちいと
- 〜ちゃった
- 〜つかあさい
- つぐ
- つくねる
- つっぺ
- つむ
- てご
- とうから
- 〜とる
- なおす
- なまける
- にがる
- 〜にゃあ
- ぬくい
- ねぶる
- のる
- はあ
- 〜ばあ
- はがい
- はしる
- はぶてる
- ひいさ
- びっしゃこ
- ひっつきもっつき
- ひやい
- ひわる
- ふうが悪い
- ふが悪い
- ぶち
- ぶちまわす
- ぶと
- ほいじゃあ
- ほかす
- ぼれえ
- ほろせ
- みてる
- みやすい
- めぐ・めげる
- めぼ
- やおい
- よばれる
- 〜よる
- わに
- わや
- われ
- 〜ん
- 〜んさい
- 〜んよ
広島弁のかわいい言葉・親しみのある表現12選
1. うち
意味:私。
使う場面:自分の気持ちや予定を話すとき。
例文:うちも、その映画気になっとったんよ。→ 私も、その映画が気になっていたんだよ。
一人称の使い方。家や家族を指す「うち」とは文脈で区別します。
2. ぶち
意味:とても、すごく。
使う場面:うれしさや好みを強く伝えるとき。
例文:今日の髪型、ぶち似合っとるね。→ 今日の髪型、すごく似合っているね。
3. 〜んよ
意味:〜んだよ、〜のよ。
使う場面:気持ちや事情を親しい相手に伝えるとき。
例文:一緒に帰れるの、楽しみにしとったんよ。→ 一緒に帰れるのを、楽しみにしていたんだよ。
4. 〜んさい
意味:〜なさい、〜してね。
使う場面:身近な相手を誘ったり、声をかけたりするとき。
例文:こっちの席、空いとるけえ座りんさい。→ こちらの席が空いているから、座ってね。
「来んさい」は「来なさい、おいで」。柔らかい誘いにも、きっぱりした指示にもなります。
5. ほいじゃあ
意味:それでは、じゃあ。
使う場面:話を切り替えるときや、別れ際。
例文:ほいじゃあ、土曜日にまた会おうね。→ それじゃあ、土曜日にまた会おうね。
「ほいじゃ」「ほいじゃあね」とも言います。
6. はぶてる
意味:すねる、ふくれっ面になる。
使う場面:思いどおりにならず、不機嫌な様子を話すとき。
例文:写真に入れんかったけえ、はぶてとるん?→ 写真に入れなかったから、すねているの?
「仲間外れにする」という意味の「はぶる」とは別の言葉です。
7. こまい
意味:小さい。
使う場面:物の大きさや、幼い頃のことを話すとき。
例文:こまい袋なら、この引き出しにあるよ。→ 小さい袋なら、この引き出しにあるよ。
8. ちいと
意味:少し、ちょっと。
使う場面:量を控えめにしたり、短い時間を頼んだりするとき。
例文:紅茶、ちいとだけ残しといて。→ 紅茶を、少しだけ残しておいて。
「ちいとばあ」なら「少しだけ」。
9. ぬくい
意味:温かい、暖かい。
使う場面:物に触れた感触や、空気の暖かさを話すとき。
例文:干した毛布、まだぬくいね。→ 干した毛布、まだ温かいね。
備後には「ぬきい」という言い方もあります。
10. よばれる
意味:ごちそうになる。
使う場面:人の家などで食事をいただくとき。
例文:今日は叔母さんの家で晩ご飯によばれたんよ。→ 今日は叔母さんの家で夕食をごちそうになったんだよ。
単に名前を呼ばれた、という意味ではない用法です。
11. てご
意味:手伝い。
使う場面:一人では大変な作業を手伝ってもらうとき。
例文:棚を運ぶけえ、てごしてくれる?→ 棚を運ぶから、手伝ってくれる?
「てごする」の形でも使います。
12. 〜ちゃった
意味:〜なさった、〜された。
使う場面:誰かの動作を敬って話すとき。
例文:先生、もう駅に着いちゃったそうよ。→ 先生は、もう駅にお着きになったそうだよ。
広島の敬語の用法。「着いてしまった」という失敗の意味とは限りません。
広島弁でよく使う語尾・言い回し9選
13. 〜じゃ
意味:〜だ。
使う場面:物事を言い切ったり、説明したりするとき。
例文:この傘は、弟のじゃ。→ この傘は、弟のだ。
語尾だけで怒っていると決まるわけではありません。
14. 〜じゃけえ・〜じゃけん
意味:〜だから。
使う場面:理由を伝えるとき。
例文:明日は休みじゃけえ、今夜はゆっくりできるね。→ 明日は休みだから、今夜はゆっくりできるね。
動詞などの後では「雨が降るけえ」のように「けえ」が付きます。
15. 〜じゃろ
意味:〜だろう、〜でしょう。
使う場面:予想を話したり、相手に確かめたりするとき。
例文:集合は九時じゃろ?→ 集合は九時でしょう?
16. 〜よる
意味:〜しているところだ。
使う場面:今まさに進んでいる動作を話すとき。
例文:妹は台所で弁当を作りよる。→ 妹は台所で弁当を作っているところだ。
「何しよるん?」は「何をしているの?」。
17. 〜とる
意味:〜している、〜してある。
使う場面:動作の結果や続いている状態を話すとき。
例文:明日の切符は、もう買うとるよ。→ 明日の切符は、もう買ってあるよ。
「〜よる」と使い分ける話者がいる一方、「〜とる」が進行中の動作を表すこともあります。
18. 〜ん
意味:〜ない。
使う場面:動作や予定を否定するとき。
例文:今日は車を使わんけえ、鍵はここに置いとくよ。→ 今日は車を使わないから、鍵はここに置いておくよ。
「知らん」「行かん」など。西日本の広い地域にもある形です。
19. 〜にゃあ
意味:〜なければ。
使う場面:条件や、必要なことを話すとき。
例文:この申込書、金曜までに出さにゃあいけん。→ この申込書は、金曜までに出さなければいけない。
「〜にゃあいけん」で「〜なければいけない」。
20. 〜つかあさい
意味:〜してください。
使う場面:昔ながらの言い方で、相手に頼むとき。
例文:そこの窓を開けてつかあさい。→ そこの窓を開けてください。
県北などに伝わる表現。若い人の日常語として一律には扱えません。
21. いけん
意味:だめだ、よくない。
使う場面:禁止を伝えたり、失敗に気づいたりするとき。
例文:いけん、書類を一枚入れ忘れとった。→ しまった、書類を一枚入れ忘れていた。
「入っちゃいけん=入ってはだめ」のほか、例文のような独り言にも使います。
怖い広島弁・強い表現と「怖い」を表す言葉10選
荒い呼びかけや叱る言葉と、恐怖を感じたときの言葉を集めました。「がんぼう」のように、親しみを込める場合もある表現を含みます。
22. われ
意味:お前、あんた。
使う場面:相手を荒く呼びかけるとき。
例文:われ、さっき何て言うた?→ お前、さっき何と言った?
強い呼び方です。親しい間柄の冗談になる場合もありますが、穏やかな「あなた」の代わりにはなりません。
23. おどれ
意味:お前、てめえ。
使う場面:激しい怒りを向けるような場面。
例文:おどれが勝手に決めたんか。→ お前が勝手に決めたのか。
「おどりゃあ」などとも。映画的な荒い言い回しとして知られ、誰もが日常的に使う言葉ではありません。
24. かばち
意味:文句、理屈、口答え。
使う場面:反抗的な言い分をとがめるとき。
例文:かばちをたれる前に、話を聞け。→ 文句を言う前に、話を聞け。
「かばちをたれる」で「文句を言う、理屈をこねる」。
25. しごうする
意味:こらしめる、きつく懲らしめる。
使う場面:強く叱る意志を示すような場面。
例文:また店の物を壊したら、しごうするで。→ また店の物を壊したら、こらしめるぞ。
ここでは人に向ける強い用法。地域や文脈によって、魚をさばく意味にもなります。
26. ぶちまわす
意味:殴る。
使う場面:殴る行為について荒い言葉で話すとき。
例文:人をぶちまわして解決する話じゃない。→ 人を殴って解決する話ではない。
相手に「ぶちまわすぞ」と言えば、暴力を示す脅しになります。
27. がんぼう
意味:いたずらっ子、きかん坊。
使う場面:子どものやんちゃな様子を話すとき。
例文:父さんも、こまい頃はがんぼうじゃったらしい。→ 父も、小さい頃はいたずらっ子だったらしい。
「がんぼ」「がんぼうたれ」とも。懐かしむ文脈では、愛情のある言い方にもなります。
28. いちがい
意味:頑固、意地を張ること。
使う場面:考えを曲げず、聞き入れない様子を話すとき。
例文:いちがいにならんで、別の案も聞いてみようや。→ 意地を張らずに、別の案も聞いてみようよ。
「一概に言えない」の「一概」とは違う使い方です。
29. こすい
意味:ずるい、こすからい。
使う場面:自分だけ得をしようとする振る舞いを評するとき。
例文:自分の番だけやり直すんは、こすいよ。→ 自分の番だけやり直すのは、ずるいよ。
30. きょうてえ
意味:怖い、恐ろしい。
使う場面:怖い体験や、恐ろしいものについて話すとき。
例文:あの映画の最後、きょうてかったわ。→ あの映画の最後は、怖かったよ。
「きょうてい」とも。相手を脅す言葉ではなく、自分が感じる怖さを表せます。
31. いびせえ
意味:怖い、恐ろしい。
使う場面:薄気味悪さや恐怖を話すとき。
例文:夜にあの物音がすると、いびせえのう。→ 夜にあの物音がすると、怖いね。
「いびせい」「いびしい」とも。昔ながらの言い方です。
意味を知ると面白い広島の方言15選
32. たう
意味:届く。
使う場面:手や物が、ある場所まで届くかを話すとき。
例文:この脚立なら、上の電球に手がたうね。→ この脚立なら、上の電球に手が届くね。
「たわん」は「届かない」。否定形も同じ項目にまとめています。
33. みてる
意味:なくなる、尽きる。
使う場面:使っていた物や、食べ物の残りがなくなるとき。
例文:プリンターの紙がみてたけえ、買ってこよう。→ プリンターの紙がなくなったから、買ってこよう。
「見ている」の意味ではありません。
34. つっぺ
意味:差し引きゼロ、おあいこ、帳消し。
使う場面:貸し借りや勝ち負けを相殺するとき。
例文:昨日は払ってもろうたけえ、今日の分でつっぺにしよう。→ 昨日は払ってもらったから、今日の分でおあいこにしよう。
35. あおじ
意味:青あざ。
使う場面:ぶつけた後のあざを話すとき。
例文:机に当たった所が、あおじになっとる。→ 机に当たった所が、青あざになっている。
36. めぼ
意味:ものもらい。
使う場面:まぶたにできた腫れを、身近な言葉で話すとき。
例文:右目にめぼができて、気になるんよ。→ 右目にものもらいができて、気になるんだよ。
地域には「めべえと」などの呼び方もあります。
37. ぎり
意味:つむじ。
使う場面:髪の生え方や、頭のてっぺんを話すとき。
例文:ぎりの所だけ、髪が立っとるよ。→ つむじの所だけ、髪が立っているよ。
38. きっぽ
意味:傷あと。
使う場面:昔のけがの痕跡について話すとき。
例文:膝のきっぽは、自転車で転んだ時のじゃ。→ 膝の傷あとは、自転車で転んだ時のものだ。
39. すいばり
意味:木などの細いとげ。
使う場面:木片が指などに刺さったとき。
例文:古い柵に触ったら、手にすいばりが立った。→ 古い柵に触ったら、手に細いとげが刺さった。
備後には「そべら」、ほかに「そばり」といった呼び方もあります。
40. ひっつきもっつき
意味:服などにくっつく草の実。
使う場面:草むらを歩いた後、服に付いた実を話すとき。
例文:靴下がひっつきもっつきだらけになった。→ 靴下が、くっつく草の実だらけになった。
特定の一種類だけを指すとは限らない呼び名です。
41. ぶと
意味:ブユ。
使う場面:小さな吸血昆虫について話すとき。
例文:川辺にぶとがおるけえ、長袖を着て行こう。→ 川辺にブユがいるから、長袖を着て行こう。
42. おおがっそう
意味:髪が乱れて、ぼさぼさの様子。
使う場面:寝起きや、風に吹かれた後の髪を話すとき。
例文:帽子を脱いだら、おおがっそうになっとった。→ 帽子を脱いだら、髪がぼさぼさになっていた。
「がっそう」とも言います。
43. わや
意味:めちゃくちゃ、収拾がつかない状態。
使う場面:散らかった様子や、予定が崩れたことを話すとき。
例文:急な停電で、作業の予定がわやになった。→ 急な停電で、作業の予定がめちゃくちゃになった。
「わやくちゃ」とも言います。
44. じんじょ
意味:正座。
使う場面:座り方について話すとき。
例文:祖母は座布団の上にじんじょしとった。→ 祖母は座布団の上で正座していた。
備後・三原など。「おじんじょ」とも言います。
45. ケーキ
意味:アイスキャンディー。
使う場面:昔の夏のおやつの話などをするとき。
例文:子どもの頃、店で冷たいケーキを買いよった。→ 子どもの頃、店で冷たいアイスキャンディーを買っていた。
三原などに伝わる古い呼び方。現在の一般的な洋菓子の「ケーキ」とは別の用法です。
46. わに
意味:サメ。
使う場面:県北の郷土料理や、食材を話すとき。
例文:正月には、わにの刺身が食卓に並ぶんよ。→ 正月には、サメの刺身が食卓に並ぶんだよ。
三次・庄原など県北の呼び名。爬虫類のワニではありません。
暮らしで使う動作の方言20選
47. いぬる
意味:帰る。
使う場面:その場を離れて帰宅するとき。
例文:片付けも済んだし、そろそろいぬろうか。→ 片付けも済んだし、そろそろ帰ろうか。
「いぬ」とも。「いね」と言い切ると「帰れ」という強い言い方になります。
48. いらう
意味:触る、いじる。
使う場面:物に手を触れたり、操作したりするとき。
例文:設定をいらう前に、説明を読んどこう。→ 設定をいじる前に、説明を読んでおこう。
「いろう」とも言います。
49. なおす
意味:片付ける、しまう。
使う場面:使った物を元の場所に戻すとき。
例文:使ったハサミは、引き出しになおしといて。→ 使ったハサミは、引き出しにしまっておいて。
故障を直す意味ではない用法です。
50. ほかす
意味:捨てる。
使う場面:不要になった物を処分するとき。
例文:その封筒、中を確かめてからほかしてね。→ その封筒は、中を確かめてから捨ててね。
広島以外の西日本にもある言い方です。
51. きばる
意味:頑張る、力を入れる。
使う場面:仕事や作業に精を出すとき。
例文:あと一箱運んだら終わりじゃけえ、きばろうや。→ あと一箱運んだら終わりだから、頑張ろうよ。
52. おらぶ
意味:大声を出す、叫ぶ。
使う場面:離れた相手に呼びかけたり、大声の様子を話したりするとき。
例文:向こう岸から、名前をおらびよる。→ 向こう岸から、名前を大声で呼んでいる。
53. ねぶる
意味:なめる。
使う場面:舌でなめる動作を話すとき。
例文:猫が前足をねぶって顔を洗いよる。→ 猫が前足をなめて顔を洗っている。
54. つむ
意味:爪などを切って短くする。
使う場面:爪の手入れをするとき。
例文:ギターを弾く前に、爪をつんどこう。→ ギターを弾く前に、爪を切っておこう。
この例の「つむ」は、物を積み上げる意味ではありません。
55. つぐ
意味:ご飯などをよそう。
使う場面:食卓で器に盛り付けるとき。
例文:ご飯は、この茶碗についでね。→ ご飯は、この茶碗によそってね。
備後福山でも使われる用法。液体を注ぐ場合に限りません。
56. かやす
意味:ひっくり返す、倒す。
使う場面:容器や物を倒してしまったとき。
例文:袖が当たって、コップをかやしてしもうた。→ 袖が当たって、コップを倒してしまった。
57. こさげる
意味:表面をこすって削り取る。
使う場面:こびりついた物などを落とすとき。
例文:鍋の底の焦げを、へらでこさげた。→ 鍋の底の焦げを、へらでこそげ取った。
三原など備後でも使われる言い方です。
58. うべる
意味:水を足して、熱さや濃さを和らげる。
使う場面:熱い風呂のお湯などを調節するとき。
例文:湯が熱いけえ、少し水でうべよう。→ お湯が熱いから、少し水を足してぬるくしよう。
59. めぐ・めげる
意味:壊す・壊れる。
使う場面:物が破損したり、動かなくなったりするとき。
例文:傘の骨がめげて、開かんようになった。→ 傘の骨が壊れて、開かなくなった。
人が壊すなら「めぐ」、物が壊れるなら「めげる」。一つの項目にまとめています。
60. ひわる
意味:反る、曲がる、ゆがむ。
使う場面:板などの形が変わったことを話すとき。
例文:この板、端の方がひわっとるね。→ この板は、端の方が反っているね。
61. かぐる
意味:引っかく。
使う場面:爪などで引っかく動作を話すとき。
例文:猫が戸をかぐる音で目が覚めた。→ 猫が戸を引っかく音で目が覚めた。
備後には「かなぐる」という言い方もあります。
62. がめる
意味:盗む、自分のものにしてしまう。
使う場面:勝手に持ち去る行為について話すとき。
例文:その道具、がめたんじゃなくて借りたんよ。→ その道具は、盗んだのではなくて借りたんだよ。
63. さでこける
意味:勢いよく転ぶ。
使う場面:足を滑らせるなどして、派手に転んだとき。
例文:濡れた坂道で、さでこけてしもうた。→ 濡れた坂道で、勢いよく転んでしまった。
64. かごむ
意味:かがむ、しゃがむ。
使う場面:腰を落として低い姿勢になるとき。
例文:棚の下を探すけえ、ちいとかごんでみる。→ 棚の下を探すから、少しかがんでみる。
65. いわえる
意味:結ぶ、くくる。
使う場面:ひもなどで物をまとめるとき。
例文:新聞をひもでいわえて、玄関に置いた。→ 新聞をひもで結んで、玄関に置いた。
備後福山に伝わる言い方です。
66. さばく
意味:散らかす。
使う場面:部屋に物を広げて、乱れた状態にするとき。
例文:机の上をさばいたまま出かけんでね。→ 机の上を散らかしたまま出かけないでね。
三原など備後の用法。「魚をさばく」とは別の意味です。
気持ち・体調・状態を表す方言15選
67. たいぎい
意味:面倒くさい、おっくうだ、体がだるい。
使う場面:何かをする気になれないときや、疲れを感じるとき。
例文:雨の中、もう一度出かけるんはたいぎいなあ。→ 雨の中、もう一度出かけるのはおっくうだなあ。
気持ちの面倒さなのか、体のだるさなのかは文脈で変わります。
68. いたしい
意味:難しい、大変だ。
使う場面:簡単にはできないことに取り組むとき。
例文:この留め具、一人で付けるんはいたしいね。→ この留め具は、一人で付けるのが難しいね。
69. みやすい
意味:簡単だ、たやすい。
使う場面:手間や難しさが少ないことを話すとき。
例文:見本があると、組み立てるんもみやすいね。→ 見本があると、組み立てるのも簡単だね。
文字や景色が「見やすい」という意味だけではありません。
70. しわい
意味:かたい、かみ切りにくい。
使う場面:肉などの食感を話すとき。
例文:この干し肉、しわいけえ薄う切ろう。→ この干し肉は、かみ切りにくいから薄く切ろう。
地域や文脈で、つらい・しんどい意味にもなる言葉です。
71. やおい
意味:柔らかい。
使う場面:食べ物などの硬さを話すとき。
例文:大根がやおうなったけえ、火を止めよう。→ 大根が柔らかくなったから、火を止めよう。
72. ひやい
意味:冷たい。
使う場面:水や食べ物に触れた冷たさを話すとき。
例文:井戸の水は、夏でもひやいね。→ 井戸の水は、夏でも冷たいね。
73. えらい
意味:体がつらい、しんどい。
使う場面:疲れや体調のつらさを話すとき。
例文:今日は体がえらいけえ、早めに休むわ。→ 今日は体がつらいから、早めに休むよ。
人物を褒める「偉い」とは別の用法です。
74. いなげな
意味:変な、妙な。
使う場面:いつもと違う様子や、不自然なものを話すとき。
例文:洗濯機から、いなげな音がする。→ 洗濯機から、変な音がする。
75. じゅるい
意味:ぬかるんでいる。
使う場面:雨の後の土や、足元の状態を話すとき。
例文:畑の入口がじゅるいけえ、長靴で行こう。→ 畑の入口がぬかるんでいるから、長靴で行こう。
76. びっしゃこ
意味:びしょぬれ。
使う場面:服などがすっかりぬれたとき。
例文:傘を忘れて、上着がびっしゃこになった。→ 傘を忘れて、上着がびしょぬれになった。
備後・三原などで使われます。
77. にがる
意味:鈍く痛む、キリキリ痛む。
使う場面:腹や腰などの痛み方を伝えるとき。
例文:朝から腹がにがるんよ。→ 朝からおなかがキリキリ痛むんだよ。
78. はしる
意味:傷などがひりひりする、しみる。
使う場面:傷口に水などが触れたとき。
例文:指の傷に水が当たると、はしるんよ。→ 指の傷に水が当たると、しみるんだよ。
走って移動する意味ではない用法です。
79. はがい
意味:歯がゆい、もどかしい、悔しい。
使う場面:うまくいかず、気持ちが晴れないとき。
例文:あと一問で満点じゃったのに、はがいのう。→ あと一問で満点だったのに、悔しいね。
「はがいい」「はぐいい」とも。
80. ふうが悪い
意味:体裁が悪い、格好がつかない。
使う場面:人目が気になり、きまりが悪いとき。
例文:人の名前を自分のと間違えて立ってしもうて、ふうが悪かった。→ 人の名前を自分の名前と間違えて立ってしまい、きまりが悪かった。
81. ふが悪い
意味:運が悪い、間が悪い。
使う場面:不運な巡り合わせを嘆くとき。
例文:傘を置いて出た日に限って大雨とは、ふが悪いのう。→ 傘を置いて出た日に限って大雨とは、運が悪いね。
三原など備後の言い方。「ふうが悪い」が縮まって同じ音になる場合もあり、意味は文脈で判断します。
量・程度・時間を表す方言9選
82. えっと
意味:たくさん。
使う場面:人や物の数、量の多さを話すとき。
例文:今年は庭の柿がえっと採れた。→ 今年は庭の柿がたくさん採れた。
言葉に詰まったときの「えっと」とは別です。
83. ぼれえ
意味:すごく、非常に。
使う場面:程度の大きさを強く言うとき。
例文:展望台から見た夕焼け、ぼれえきれいじゃった。→ 展望台から見た夕焼けは、すごくきれいだった。
三原など備後でも使われ、「ぼれー」とも書きます。
84. はあ
意味:もう、すでに。
使う場面:予想より早い変化や、完了を話すとき。
例文:はあ六時になっとる。そろそろ出ようか。→ もう六時になっている。そろそろ出ようか。
ため息や返事の「はあ」とは違う用法です。
85. とうから
意味:ずっと前から、以前から。
使う場面:前々から続いていることを話すとき。
例文:この店には、とうから通いよるんよ。→ この店には、ずっと前から通っているんだよ。
86. ひいさ
意味:長い間。
使う場面:長くしていないことなどを話すとき。
例文:あの橋は、ひいさ渡っとらんのう。→ あの橋は、長い間渡っていないね。
「ひーさ」とも書く、昔ながらの言い方です。
87. 〜ばあ
意味:〜ばかり、〜だけ。
使う場面:物事の偏りや、限られた量を話すとき。
例文:同じ曲ばあ聞いとるね。→ 同じ曲ばかり聞いているね。
備後で特徴的な表現。文脈により「ちいとばあ=少しだけ」のようにも使います。
88. こがあに
意味:こんなに、このように。
使う場面:目の前の量や、やり方を示すとき。
例文:こがあに大きい桃、初めて見た。→ こんなに大きい桃は、初めて見た。
「そがあに=そんなに」「あがあに=あんなに」も同じ組の表現です。
89. げに
意味:本当に、実に。
使う場面:しみじみ納得したり、感心したりするとき。
例文:げに、海の色がきれいじゃのう。→ 本当に、海の色がきれいだね。
昔ながらの響きがある言葉です。
90. いっさんきに
意味:いっぺんに、一度に。
使う場面:多くのことが一度に起きるとき。
例文:いっさんきに話されても、聞き取れんよ。→ いっぺんに話されても、聞き取れないよ。
古くからの言い方で、日常的に使うかは世代や地域によります。
福山・三原など備後の方言10選
広島県東部の備後には、標準語と同じ音でも意味が違う言葉があります。福山・三原などに伝わる表現を紹介します。
91. いなす
意味:飲み込む。
使う場面:食べ物などが喉を通る動作を話すとき。
例文:口の物をいなしてから、返事をした。→ 口の中の物を飲み込んでから、返事をした。
備後福山の用法。相手の攻撃をかわす意味の「いなす」とは別です。
92. うがす
意味:はがす、掘り起こす。
使う場面:張り付いた物をはがすなどするとき。
例文:壁に残った紙を、少しずつうがした。→ 壁に残った紙を、少しずつはがした。
備後福山に伝わる言葉です。
93. さげる
意味:持ち上げる。
使う場面:重い物などを上へ持ち上げるとき。
例文:その箱は重いけえ、二人でさげよう。→ その箱は重いから、二人で持ち上げよう。
備後の用法。標準語の「下げる」と反対に受け取られやすい言葉です。
94. さばる
意味:つかまる、しがみつく。引っ張る。
使う場面:物や人につかまったり、引いたりするとき。
例文:子どもが母親の腕にさばっとる。→ 子どもが母親の腕にしがみついている。
三原では「つかむ・しがみつく」、福山の資料では「引っ張る・けん引する」の意味もあります。
95. つくねる
意味:積み上げる、重ねる。
使う場面:物をまとめて積むとき。
例文:読み終わった本を、机の端につくねた。→ 読み終わった本を、机の端に積み上げた。
備後などに伝わる言い方です。
96. なまける
意味:食べ物が湿気る。
使う場面:乾いた菓子などが湿気を吸ったとき。
例文:袋を開けとったけえ、せんべいがなまけた。→ 袋を開けていたから、せんべいが湿気た。
備後福山の用法。仕事をさぼる意味ではありません。
97. しろける
意味:緩む、結び目がほどける。
使う場面:結んだひもが緩んだとき。
例文:荷物のひもがしろけとるけえ、結び直そう。→ 荷物のひもが緩んでいるから、結び直そう。
備後福山。「しくれる」とも言います。
98. ほろせ
意味:皮膚にできる膨らみや、発疹。
使う場面:虫刺されなどで皮膚が膨らんだ様子を話すとき。
例文:蚊に刺された所に、ほろせができた。→ 蚊に刺された所が、ぷくっと膨らんだ。
三原などの呼び方。特定の病名を指す言葉ではありません。
99. のる
意味:顎を上げて、顔を上向きにする。
使う場面:上の方へ顔を向ける動作を話すとき。
例文:星を探して、ずっとのっとったら首が疲れた。→ 星を探して、ずっと顎を上げていたら首が疲れた。
三原など備後の用法。乗り物に「乗る」とは別です。
100. すいい
意味:酸っぱい。
使う場面:果物などの酸味を話すとき。
例文:この夏みかん、思うたよりすいいね。→ この夏みかんは、思ったより酸っぱいね。
備後福山などで使われる言い方です。
広島弁で告白・好意を伝える例文
気持ちをまっすぐ伝える
前から好きじゃった。付き合ってほしい。→ 前から好きだった。付き合ってほしい。
好きな気持ちを強く伝える
一緒におると、ぶち楽しい。うちは、あんたのことが好きなんよ。→ 一緒にいると、すごく楽しい。私は、あなたのことが好きなんだよ。
二人で会いたいと誘う
また会いたいけえ、今度は二人で出かけん?→ また会いたいから、今度は二人で出かけない?
別れ際に好意を伝える
まだ一緒におりたいな。もうちいと話さん?→ まだ一緒にいたいな。もう少し話さない?
まとめ
気になっていた広島弁の意味は見つかりましたか? 「みてる」や「さげる」は、知らずに聞くと受け取り方が変わりそうですね。「〜んよ」の親しみやすさも、広島の言葉の好きなところです^^