新人研修医の葛藤と苦悩、そして成長の日々を描く『泣くな研修医』がドラマ化されますね。

日々悩みもがきながらも研修医として医療の世界で奮闘する主人公雨野隆治
患者や同僚と触れ合う中で少しずつ成長する姿に、思わず胸が熱くなり、涙がこみあげてきてしまうんですよね。

ドラマでは雨野隆治を白濱亜嵐さんが演じますが、今回は原作から主人公雨野隆治の名言や名シーンをご紹介します。

※ネタバレも含みますので、ご注意ください。

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主人公の雨野隆治はどんな人物?

研修医1年目の新人外科医

主人公は鹿児島の大学を出て上京したばかりの研修医1年生、雨野隆治
東京下町の総合病院の外科に勤務し、後期研修医である直属の上司、佐藤玲や先輩外科医である岩井の厳しい指導のもと、日々激務に励んでいます。

実家は鹿児島のさつま揚げ屋。
隆治が5歳の頃、兄が突然真っ赤になって動かなくなり救急車で運ばれてしまいます。
その出来事から医師への道を志すようになった、信念をもって医師を目指す熱血漢の九州男児です。

雨野隆治の名言、心の言葉たち

「え、患者さんのためだろ」
(出典:『泣くな研修医』幻冬舎文庫72ページ)

「なんのために仕事してんの?」という同期の研修医・川村からの問いかけに、「患者さんのためだろ」と即答する隆治。
このあと、川村から「かなり笑えるよそれ!」と言われてしまうのですが、「おかしくないよ、俺はそう思ってる」とたじろぐこともなく言い返します。

何のために医師を目指したのか。何のために医師として仕事をするのか。
仕事は違っても、ふと思うことがありますよね。あれ、今なんのためにこの仕事しているんだろうって。

そんな時の問いかけに、すかさず「患者さんのためだろ」と答えられる隆治の志の強さに、思わず背筋が正された気がしました。
あなたどうなのよ?って(;^_^A

何のためにってわからなくなることがしょっちゅうある中で、ぶれることなくまっすぐ患者さんのために仕事をしていると答えられるなんて。言えませんよね、そんなすぐに。

若い頃、何をしたいのかぼんやりしていた私としては、はっきりと一直線に目指すものがある隆治にとても憧れます!

俺は今医者をやっている。紛れもなくこの真夜中の街を、働き疲れて倒れるように眠る大人たちを、無垢に眠れる子どもたちを俺は守っている。守れているかわからないけど。まだ何もできないし知識もないけれど、もっともっと勉強して修行してやる。

(出典:『泣くな研修医』幻冬舎文庫134ページ)

全く家に帰らず、医局のソファに寝泊まりする毎日。
家に帰るとなったら行き帰りの時間がもったいない、と思うほど病院にいたがる彼は、早く一人前になりたい、もっと勉強したい、患者さんを救いたいという強い情熱を持っています。

とは言ってもまだ研修医1年目でできることがない隆治。
現場でまだ何もわからず何もできないことに無力感を覚え、情けない気持ちに苛まれます。しかしその一方で、実際に白衣を着て医師として患者を診察している現実があるのです。

一日に何度も、医師として現場で患者と接することで自分に誇りを感じ、一方で自分に落胆もする。その繰り返し。

ぐらぐら揺れ動く日々の中でも、「どんなに苦しくても早く一人前になりたい」という強い思いから、先輩外科医に食らいついていく気概はものすごく、患者さんの命の前に日々悩み惑いながらも、少しずつ前に進んでいきます

こんな厳しい世界で涙を流しながらも立ち止まらず進んでいける隆治は本当に魂の研修医だなと感じ、我が事のように胸がぎゅうっと熱くなりました。

―—人の命。

(出典:『泣くな研修医』幻冬舎文庫 85ページ)

交通事故で重傷を負った5歳の拓磨の手術後、先輩外科医の佐藤からの質問に「確か、六時間後、でしょうか?」と答えた隆治。
その答えに対し佐藤から「あのさ、『確か』とかやめてくんないかな。人の命かかってんだけど」と言われます。

隆治は「すみません」とだけ答えますが、心の中で「―—人の命」と静かに復唱します。

患者のために仕事をしている、拓磨を生かしたい、命に対する強い思いはあるけれども、曖昧な言葉は患者の命に関わる現場であるというシビアさ。
思いだけでは何もできず、医師は人の命を扱っているんだという現実に立ち返る瞬間のように感じました。

人の生死を扱う医療の世界の厳しさが、ガーンと伝わってきて、医療に携わる方々に感謝の思いが湧きあがってきました。
よくこんなにも責任の思い仕事を選んでくださったなって。

まとめ

今回は『泣くな研修医』の原作から主人公雨野隆治の人物像と、隆治の心の言葉をご紹介しました。
白濱さん演じる隆治が悩みながらも前に進んでいく姿を見て、みんなが頑張ろうって思えたらいいですね!

4月のドラマが楽しみです^^

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