こんチコは〜^^ チコちゃんに叱られる!大好きな風子です。今日も今週(2021年5月7日)の放送内容、問題と答え、ゲスト出演者、回答者をお伝えしていきます。見逃した方もご覧いただければ嬉しいです。

以前、不動産屋さんで駅から徒歩3分というアパートを紹介されて行ってみたら、3分ぴったりではぜんぜんたどり着かなくて「うわっ…私の足、短すぎ!?」ってなった風子ですが、たしかに、この「徒歩○分」ってどんなふうに決められるんでしょう? 気になりますね!

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ゲスト出演者・回答者・語り・MC

【ゲスト】土田晃之さん、芳根京子さん
【回答者】明海大学 不動産学部 中城康彦(なかじょうやすひこ)教授
【語り】森田美由紀アナウンサー
【MC】岡村隆史さん、チコちゃん

問題と答え

それでは今週の問題と答えです!
問題:駅から徒歩○分ってどうやって決めるの?
答え:「徒歩○分」の基準はヒールを履いた鈴木美雪さん
さぁて、徒歩の謎が解けましたね。で、鈴木深雪さんって誰という新たな謎が(笑)。のちほど詳しくお伝えしますねっ。

番組内容

今回のテーマにチャレンジするのは岡村さん

チコちゃん「ねえねえ岡村この中で一番引っ越しが好きそうなステキな大人ってだーれ?」
けっこう引越しの経験があるらしい岡村さんが立候補。
チコちゃんは、岡村さんが引越し先を探すときに、駅から徒歩何分って条件にあったか尋ねます。
今の岡村さんの住まいは広告では駅から徒歩7分だったけど、実際に歩くと10分はかかるそうです。
チコちゃんもうなずきつつ、「じゃぁあれ、なに基準?どういう基準で決まってるの?」
や、ホント考えてみれば、あんなきっぱり何を基準にした数字なんでしょうか?


岡村さん、考え込みます。不動産のエリア担当の〜とか、中2の夏の男子の徒歩の〜とかぜんぜんよく分からない話になっていきますが・・・


チコちゃん「ボーッと生きてんじゃねぇよ!!」


語り「今こそ全ての日本国民に問います。不動産広告の徒歩○分ってなに基準?」


インタビューされたのは新婚ホヤホヤで愛の巣を探している方々(うらやましい・・・)。
「おばあさんとかおじいさんが歩く基準」とか「黒柳徹子さん基準で」とか。
やっぱりみなさんよく分からないみたいです。


語り「徒歩0分が何基準かも知らずに 毎日料理したいからキッチンは絶対広くないと嫌と言われ徒歩15分の物件にしたのに、「(夫)ただいま〜。夕飯は?」「(妻)え?食べるの?」と言われ、徒歩15分駅前のコンビニにお弁当を買いに行く皆さん。お疲れ様です。」(涙)
語り「しかしチコちゃんは知っています。」


チコちゃん「不動産広告の徒歩○分の基準は、」
ドドンッ!!
チコちゃん「ヒールを履いた鈴木深雪さん。」


なぜ鈴木深雪さんという方が基準なの?
そもそも鈴木深雪さんとはどんな方?
どうして「ヒールを履いた」となっているのでしょうか?
以下にご説明いたしましょう。

まずは「徒歩1分=80m」というルール

今回の回答者は、明海大学 不動産学部 中城康彦(なかじょうやすひこ)教授です。不動産売買のルールを研究していらっしゃいます。
ちなみに不動産学部があるのは国内では唯一、この大学だけだそうです。


先生のお話によれば。
不動産を探して広告を見るとき、徒歩10分と書いてあっても実際に行ってみると13分かかったとか、同じところへ別の人は8分で行けたとか、そんなアバウトなことがしばしば起こります。
ですが、それは広告がウソを書いていたわけではありません。
不動産の徒歩所要時間に関しては、道路距離80mにつき約1分ということがちゃんと定められています。
そしてその基準となったのが鈴木深雪さんという方なのだそう。


じゃぁあ鈴木深雪さんとはどなたなのか、それがとても気になるスタッフですが、中城先生はその前に理解しておいて欲しいことがあるとおっしゃいます。


1963年に「宅地建物取引の表示に関する公正競争規約」というルールができました。その中で、徒歩による所要時間に関しては80mにつき約1分とすることが明記されています。ちなみに番組スタッフの一人が訓練により1分間に80mを歩く能力を獲得したのち、渋谷のスクランブル交差点を実際に歩いてみました。すると大体、まわりの通行人と近似の速度であることがわかりました。
中城先生によれば、1990年に発表された論文の中で、歩く速度について10歳から60歳男女の歩行速度を調査したところ77.3mだったというものがあり、徒歩1分で進む距離を80mとするのは妥当な決定であろうということです。


ではなぜ、不動産広告に載っている徒歩時間より、実際に歩いた際の所要時間の方が長く感じることが多いのでしょうか。
これには、他にも関係してくるルールがあるのです。

ほかにもある徒歩時間のルール

鈴木深雪さんがどなたなのか、やはりとても気になっているスタッフですが、
中城先生「焦ってはいけません。鈴木さんの話をするためには、まず不動産広告のルールを勉強することが大事なんです。」


ということで、なぜ広告の徒歩時間より実際の所要時間が長くかかるか、先生がスタッフと一緒にとある物件まで歩きながら教えてくださることに。
スタート地点は恩田駅。
ここから徒歩15分という物件に向かいます。


<広告表示ルール:徒歩○分のスタートは駅の出入口>
スタッフは恩田駅の改札を出たところで、先生と待ち合わせ。ここからストップウォッチで時間を計測しながら進みます。
中城先生「この駅の場合には改札口と駅の出入り口が同じなので、スタートはここからでいいですが、改札と駅の出入り口が違う場合は駅の出口からになります。」
そういわれると、たしかに改札を出てからも駅の出入口までが離れていることもありますね。その距離を歩くのにかかる時間は計算されないわけです。


また距離といえばほかにも、家から駅の距離の出し方はその2点を結ぶ直線距離ではなく、実際に歩けるなかでもっとも短い道のりで出すと決められています。


<広告表示ルール:信号踏切などの待ち時間は徒歩所要時間に含まれない>
もっとも短い道のりということで、物件までの道筋は地理アプリで調べた最短ルートで行くことになりました。
歩き続けていると、やがて前方に踏切が見えてきて、運良くというか悪くというか遮断機が降りてきます。
踏切での待ち時間はカウントされるのか尋ねるスタッフに、
中城先生「踏切は含まれません。信号にかかるとか踏切にかかるといったことはケースバイケースですので、広告表示ルール的には表示されないんですね。」
なるほど、どんなにルート上の踏切で待たされたとしても、いくつ信号にひっかかったとしても、それはここでは関係しないのですね。


<広告表示ルール:坂道や階段なども普通の道と同じ>
道はやがて傾斜の急な坂道にさしかかります。これを登るのかとスタッフは嘆息しつつ、こうした坂道の扱いについて先生に尋ねると、
中城先生「この坂道はカウントされません。」
坂道や階段などがどれほど傾斜があっても距離があっても、広告表示ルールではすべて地図上の距離がいくらであるかで決まります。
さらに、距離を計測するときは、物件の入り口ではなく、敷地のなかで駅から一番近い場所までの距離を測ることになっています。
中城先生「敷地から自分の部屋までも色々ありますので、表示的に定められる場所として敷地の一番近い所っていうふうになっています。」


このようにして、広告では恩田駅から徒歩15分となっていた物件でしたが、実際にかかった時間は19分半ほどでした。「1分=80m」以外にも様々なルールがあって徒歩○分が決められる、ということがわかりました。

鈴木深雪さんと「徒歩1分=80m誕生物語」

不動産広告についていろいろ学んだスタッフは、ようやく中城先生から鈴木深雪さんが不動産の広告表示のルールを決めた責任者だということを教えていただきました。
また深雪さんはすでに3年前に他界されていますが、当時のいきさつを夫の満さんからも取材しました。


鈴木深雪さんは、東京大学の法学部を卒業した法律のスペシャリスト。公正取引委員会事務局に入り、消費者のために熱心に活動してくれた方です。


昭和30年代当時は住宅が不足していて、それをいいことに不動産業界には、今の時代からは信じられないほどの、あからさまなウソやいいかげんな表現の広告がたくさんありました。
あまりのことに、こうした不当表示を規制して欲しいと消費者団体から要請があいつぎ、それで景品表示法という法律が制定されました。そのとき法律に詳しかった深雪さんが選ばれて、不動産の公正競争規約制定の担当者になりました。まだ20代だった彼女と不動産業界との厳しい戦いがここから始まります。


不動産はなんといっても、駅から近いことに価値があります。そのため業界では物件をなるべく駅近に見せるため、徒歩1分の距離を100mにしたかったのですが、深雪さんは許しません。
どう考えてもそんな速さはないだろうと、実際に自分で歩いて確認することにしました。自分のような女性でも歩いているような、現実的な速度を計測して出したのです。しかもそのときの深雪さんは、持っているうちで一番ヒールの高い靴を履きました。あくまでも実生活の中で人々が歩いている状態を想定したのです。消費者に損はさせられないと、人々のことを熱心に考え公正なルールを求めてのことでした。


ということで、徒歩○分の基準は、ヒールを履いた鈴木深雪さん・・・でした!!



中城先生「チコちゃんは頭が大きいけれど分速何mくらいで歩くのかな」
チコちゃん「私は、飛べます。 」
どうやってるのかわかんないけど、ほんとにチコちゃんがスゥッと空中に浮かんだーー!!!(驚愕)

まとめ・次回の放送予定日

不動産広告の話、すごく興味深かったです! いつもあの「徒歩○分」って広告どおりの速さで歩けたことないんだけどいいの?なんて思ってましたが、ほかにもいろんな理由があって、むしろとても公平な基準であることに納得しました。
そしてなんといっても鈴木深雪さん!! 私たちのためにどんなにか苦労して戦い抜いて今の公正な広告のルールを作ってくださっただろうことを思うと、本当に胸が熱くなります。鈴木深雪さん、ありがとうございました!!


次回の放送日は
5月14日(金) NHK総合1 午後7時57分〜午後8時42分(45分)
タイトル:▽▽ゼリーの秘密▽大文字と小文字の謎▽西郷隆盛像秘話
ゲスト:清原果耶さん、夏木マリさん


来週もとっても楽しみですね!!