子育ての答えをみつけたくて、つい育児本に手を伸ばす。

でも、答えを見つけたと思ったら、その答えとは、まるで真逆のようなことが書いてある本もあって・・・結局、何が正解なのか分からない。

そんな経験は、ありませんか?

 

育児本にも、もちろん子育てのヒントはあるのだけれど、今日はちょっと方向転換して、お子さんと一緒に読書タイムを楽しんでみませんか?

 

あなたは、普段、お子さんにどんな本を読んであげているでしょうか?

我が家では、寝る前に1,2冊絵本を読んであげることが習慣となっているのですが、

今回は、私たち親子が大好きな、ヨシタケ シンスケさんという方の、深イイ絵本を紹介したいと思います^^

 

こんにちは。学びママです。連日連夜の子育て、いつも本当にお疲れさまです!!

さて、今日は、私が子育て暗黒期を乗り越えた方法、そして現在の奮闘記を余すところなくお伝えしていくシリーズ「あきらめ子育て論」第21回です。

前回に引き続き、今日も、正しく「あきらめる」ことで、子育てがちょっと楽になった、そんな私の体験談をお届けしていきますね。

 ◆「あきらめ子育て」って何ぞや?と思われた方は

 →《子育てがしんどい時期はいつまで?心が楽になる【あきらめ子育て論】

スポンサーリンク

 

1.ガチガチに凝り固まった頭をほぐしてくれた本

(『りんごかもしれない』(ブロンズ新社 2013)  )

あるひ がっこうから かえってくると……

テーブルの うえに りんごが おいてあった。

……でも……もしかしたら これは りんごじゃないのかもしれない。

 

ある日、テーブルの上に置いてあった“りんご”

そこから始まる物語。

 

まず1冊目は、『りんごかもしれない』(ブロンズ新社 2013) という本です。

 

もし、この本を一言で表現するなら、「自由!!」だと思います。

どう見ても、ただの”りんご”。

え??違うの??

じゃぁ、なんなの???

 

「もしかしたら おおきな サクラボのいちぶかもしれない」  (なるほど!!似てる!!←私の心の声です(笑))

 

パカッとあけてみると・・・

「それか なかみは ぶどうゼリーなのかもしれない」 (ソレ面白い!!)

 

「ひょっとして あかい さかなが まるまっているのかもしれない」 (そんなっ!!)

 

でも、まだまだ、これは序章にすぎません。

ここから、この“りんごらしきもの”の正体を知るための空想の旅が、始まるのです。

 

りんごに、たくさんの兄弟がいたり、ぼくとりんごが入れ替わっちゃったり(笑)

 

この本を読んでいると、身近にあるものを色々と疑ってみたい気持ちになってきます^^

 

大人目線でみると、「えーーー!!!!」の連続なんですが、

遠い昔、自分がまだ子供の頃のことを考えると、そんな世界に生きていたことがある気がするのです。

 

りんごは、実は赤い魚が・・・なんてことは、考えたことがなかったけれど。

このトンネルは、もしかしたら、○○な世界につながってるんじゃないかなとか。

夜、ひとりでトイレに行くとき、一生懸命息を止めたりだとか。(←おそらく、私世代の方には通じるであろうキョンシー対策です(笑))

 

子供の頃の、私の頭の中には、もっと大きな自由が広がっていたはず。

なのに、先日も、竹串にセロテープをぐるぐる巻きにしたものを息子に見せられ、「これ、なんに見える?」って聞かれたとき、

割り箸に絡みついた水あめにしか見えませんでした(^^;

 

息子は、「剣だよー!!」って言ってました。

でも、数時間後には、「これは鍵なんだよ!!」って。

そして、そのあとには、「これロケットにもなるの!!プシュー」って発射してました(笑)

 

子供って、私たち大人がどこかに置き忘れてしまった「○○かもしれない」「もしも○○だったら」がいっぱいの世界に住んでるんですよね。

中には、「そんなわけないじゃん!!」って笑っちゃいたくなるようなことも、いっぱいあります。

 

だけど、実は「こうに決まってる!!」って、そんな世界しか見えなくなってしまった私たち大人よりも、

子供たちの方が、よっぽど物事をありのままにとらえていて、よりリアルな世界を生きているのかもしれません。

 

童心にかえって、子供と同じ目線で、そんな、想像に満ち溢れていたあの頃の世界を楽しみたいっていう気持ちにさせてくれる絵本です。

 

そして、我が子には、簡単に決めつけることなく、自由に感じることを大切にする世界を生きて欲しい、そんな風に思います。

 

2.とっても大事なことを考えさせてくれた本

(『ぼくのニセモノをつくるには』(ブロンズ新社  2014)  )

次は、数あるヨシタケさん作品の中でも、私のイチオシの1冊を紹介します!!

『ぼくのニセモノをつくるには』(ブロンズ新社  2014) です。

 

宿題やお手伝いや部屋の掃除、やりたくないことだらけゲンナリしていた、小学3年生のけんたくんは、ある日いいことを思いつきます。

それは、そういうやりたくないことを“ぼくのニセモノ”をつくって、全部やってもらうという作戦。

早速、おこづかいを全部使って、おてつだいロボを購入した、けんたくん。

ロボに“ニセモノさくせん”について説明すると、ロボは「あなたのことを詳しくおしえてください」と要求してきました。

 

もし、お子さんが、「あなたについて詳しく教えて」と言われたら・・・?

 

これは、少し大きくなってからの質問になるかもしれませんが、この本を一緒に読みながら、

「○○くん(○○ちゃん)のこと、詳しく教えて!!」

って言ったら、お子さんはどんな答えを返してくれるでしょうか?

 

あなたが思っているお子さん像と、お子さんが思っている自分自身の像がどんな風に違うのか。

その違いを楽しんでみるのも良いかもしれませんね。

 

この絵本の中で、私が大好きなページには、こんなことが書いてあります。

 

どんな人が なにをしようと ぼくの あたまのなかには

ぜったいに だれも はいれない。

つまり ぼくのうちがわには ぼくしか はいれない

ぼくだけの せかいが もうひとつ あるってことだ。

これって スゴイことだ。

 

そして、ぜひ、この場ではなく、絵本の世界の中で、お子さんと一緒に味わっていただきたいなと思うので、ここでは紹介しませんが、

次のページのおばあちゃんの言葉が、また、シンプルだけど、とっても良いのです^^

 

あなたが、子供だった頃、「自分って何なのか?」そんなことを考える機会があったでしょうか?

「自分」という存在。

それは、私自身、大人になって、色々な本を読んだり、誰かから学んだり、そうやって自分と向き合うようになった今でも、実は、よく分からないのです。

 

ただ、ひとつ分かったことは、自分のことを知れば知ろうとするほど、人のことも少しずつ分かるようになってくるということ。

分かるようになるというと語弊があるかもしれないけれど、例えば、赤という色眼鏡でしかこの世界や周りの人を見れていなかった自分が、

青や黄緑やピンクの色眼鏡も手にできるようになる感じ。

 

私にも、もちろん、あなたにも、あなたの周りの人にも、いろんな側面があって、今自分に見えている「その人」だけが「その人」じゃないということを、知ることができたのです。

自分を知る旅に終わりがないのと同じで、人のことも分かりきることなんて、できるわけがないのだけれど。

 

私が、5歳の息子に、とても伝えたいなと思うこと。

それは、違った色眼鏡を手にできるようになることは、とっても楽しいよ、ということです。

 

3.「イラっ」を「クスっ」に変えてくれた本

(『おしっこちょっぴりもれたろう』(株式会社PHP研究所 2018) )

最後に、もう1冊、おまけということで、私と息子の、最近のお気に入り♪

『おしっこちょっぴりもれたろう』(株式会社PHP研究所 2018)  です。

 

なんといっても、私のお気に入りポイントは、この背表紙(笑)

( 『おしっこちょっぴりもれたろう』(株式会社PHP研究所 2018)  )

ヨシタケさんのシリーズには、こういう、先に紹介した2冊よりも小さい子供向けのシリーズもあるんです。

 

この本に出会った当時(約半年前?)、なぜか息子は、トイレの後にパンツにちょっとだけ、おしっこ染みができることが続いていまして(^^;

この本のもれたろうくんは、パンツが乾くまで待つ派なんですが、そういうとこだけ几帳面な息子は、「パンツかえるーーー!!」とそのたびに騒ぐので(幼稚園だと我慢するらしい)

1日に4枚も5枚もパンツを洗濯することに・・・。

 

トイレトレーニング中じゃあるまいし、ちょっと、ソレどうにかならないの!?と思うものの、

私はそのシステムを持ち合わせていないので、原因がよく分からず。

 

一緒にトイレに行って、よく振ってみても(笑)、やっぱり漏れちゃったり・・・。

だから、怒るわけにもいかないのだけれど。あまりの多さに、ちょっとモヤっとイラっとしていました。

 

でも、そんなとき、この本が、私たち親子を救ってくれたんです!!

なーんて言うと、大げさなのですが、本屋さんでタイトルを見て、即「コレほしい!!」と言った息子。

 

読んでみると、仲間を見つけたようで、息子はなんだか嬉しそう。

そして、母としては、クスッて笑って、「もうこの現象は、仕方ないんだな」と思える本です。

(まさに、あきらめ子育て!!(笑))

 

この本を買って以来、息子はというと、「あ~~っ!!!!また、おしっこちょっぴりもれたろう♪」ってニコッとしながら申告してくるようになりました。

(反則ですよね(笑))

 

だけど、そんな日が1,2ヶ月続いて、息子はどういうわけか、無事、もれたろうくんを卒業しました。

本人も理由は、よく分からないみたいなんですけど、一体どういう原理なんですかね。

 

と、まぁ、こんな感じで、私と同じように「ちょっぴりもれたろう」なお悩みを抱えた男の子ママにはもちろん、

肩の力を抜きたいときにも、オススメな本なのです。

 

4.最後に

絵本も、本当にいっぱいあって、どれを選んだら良いのか悩みますよね。

値段も高かったりするし、大きさも大きいし。とはいえ、子供は同じ本ばかりだと飽きちゃうし。

 

なので、我が家は結構、図書館さんに活躍してもらうことも多いのですが、このヨシタケさんのシリーズは購入して、家に置いてあります。

 

絵本には、絵を楽しむもの、ストーリーを楽しむもの、教訓が込められているもの、と色々なタイプがありますが、

その中で、ヨシタケさんの本は、間違い探し、ではないのだけれど、絵にもかなり細かい面白ポイントがちりばめられていて、じっくり見るとそのたびに新たな発見があったりしますし、

年齢に応じて理解できる面白さや、反応する場所が変わっていく本だと思います。

 

そして、「深いな~」と考えさせられること、自分の頭の固さにハッとさせられること、大人にも、そんな色々な気づきを与えてくれる本です。

きっと、お子さんと一緒に、長く楽しんでいただけると思います^^

良かったら、ぜひ手にとって、お子さんと一緒にヨシタケワールドを探索してみてくださいね♪

 

最後までお読みいただいて、ありがとうございました。

 

◆今までの『あきらめ子育て論 記事一覧』は→→《コチラ
スポンサーリンク