千葉県長生郡長南町笠森にある笠森観音は、延暦3年(784)伝教大師最澄上人が楠の霊木で十一面観世音菩薩を刻み山上に安置し、開基されたと伝えられています。

観音堂は長元元年(1028)後一条天皇の勅願により建立され、その建築様式は日本唯一の「四方懸造(しほうかけづくり)」として明治41年(1908)「国宝」に、その後昭和25年(1950)「文化財保護法」の制定により「国指定重要文化財」となっており、 周辺の山々は「県立笠森鶴舞自然公園」に指定されており、特に観音山は昭和45年(1970)「国指定天然記念物笠森自然林」として保護されています。

また、笠森寺は「坂東三十三観音札所」の第三十一番札所として古来より巡礼の霊場となっています。

春分の日と秋分の日に、太陽が通る道。北緯約35度23分を結ぶ直線上には、地理的な名所、歴史的な建造物が立ち並びます。太陽が昇る東は千葉県の玉前神社から、西は島根県出雲大社までを結ぶ線は、御来光の道(レイライン)として知られ、神秘的なパワーをもたらすと言われています。笠森観音は東から2番目に位置しており、関東屈指のパワースポットとしても知られています。

この記事では、笠森観音のご利益やお守り・御朱印の受付時間や駐車場などについてご紹介します。

「黒招き猫」についての詳しい記事もご覧ください↓
笠森観音の黒招き猫!ご利益は?郵送で買える?種類や置き方まで地元民がご紹介!!

 

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笠森観音はどこにある?

笠森観音は千葉県の南東部に位置し、県庁所在地の千葉市からは約25キロメートルの長生郡長南町(ちょうせいぐんちょうなんまち)にあります。

長南町は東京都の都心から50~ 60キロメートル圏内であり、都市雇用圏における東京都市圏に含まれ、東京都や神奈川県からは東京湾アクアラインもしくは東京湾フェリーを利用すれば移動距離の短縮となります。

気候の特徴としては、夏の日中は比較的暑いですが、朝晩は比較的過ごしやすく、冬は東京湾沿岸部(内房)や太平洋沿岸部(外房)などで雨が降る場合であっても、町内は雪の降ることが多く、内陸性気候に近いです。

ゴルフ場が多いのが特徴であり、また名水百選の熊野の清水が湧出しホタル観賞地を有するなど、自然豊かな地域に笠森観音はあります。

 

アクセス

電車やバス、車などの方法がありますのでご紹介しますね。

・JR外房線「茂原駅」下車→小湊バス「上総牛久駅」行「笠森」下車 徒歩5分
・小湊鉄道「上総牛久駅」下車→小湊バス「茂原駅」行「笠森」下車 徒歩5分
・圏央道「茂原長南IC」より5km 約7分
※駐車場までのアクセスポイントがHPで写真付きで紹介されています。こちらをご確認ください。
高速バス「東京駅八重洲口」「横浜駅」「羽田空港」より「茂原駅」行き「長南駐車場」下車 約4kmタクシーで約5分
  小湊鐵道バス  0475-46-3581
  長南タクシー  0475-46-0003
  ゆたかタクシー 0475-46-0123
なお、笠森観音へは、駐車場から森の中の相当数の階段を登った上にあります。手すりはありますがバリアフリーではありませんので、歩きやすい靴で行かれることをおすすめします。岩の上に建てられた観音堂も急な階段の上にありますので、足腰が丈夫でない方や高所恐怖症の方には少々厳しいかもしれません。

詳しくはこの後、ご紹介していきますね。

 

所在地:千葉県長生郡長南町笠森302

問い合わせ先:0475-46-0536

駐車場:50台(無料)

拝観料:大人300円・小人100円

拝観時間:4月〜9月 午前8:00〜午後4:30
     10月〜3月 午前8:00〜午後4:00

公式サイト:笠森観音
公式Instagramはこちら
公式Facebookページはこちら

 

 

笠森観音とは?

ご由緒は?

寺伝によりますと、延暦3年(784年)に最澄(伝教大師)が楠の霊木で十一面観音菩薩を刻み安置し開基されたとされる古刹で、古来より巡礼の霊場として知られており、十一面観音像が本尊であることから「笠森観音」と称されます。

大岩の上にそびえる観音堂は、61本の柱で支えられた四方懸造と呼ばれる構造で、日本で唯一の特異な建築様式であり重要文化財です。長元元年(1028年)に後一条天皇の勅願で建立されたと伝えられていますが、その後焼失し、現在の建物は解体修理の際発見された墨書銘から天正7年(1579年)から慶長2年(1597年)の間の再建とされています。観音堂の 階段を上がった回廊からは、四季それぞれに美しい房総の山々が眼下に眺められ、その景観は必見です。他にも重要文化財の鋳銅唐草文釣燈籠など多くの文化財も残されています。

また、笠森寺周辺の森林は、延暦年間の笠森寺草創当時より禁伐林として保護されてきたと伝えられる暖帯林の残存林であり「笠森寺自然林」として国の天然記念物に指定されています。高木層はスダジイを主体とし、多くのシダ類なども見られ、自然が保たれていることからニホンイタチ・ニホンアナグマ・ニホンリスなどの獣類、フクロウ・コノハズク・アカゲラ・ハイタカなどの鳥類やヒメハルゼミなどの昆虫も生息し、関東地方の残存林として特徴的であります。

ご利益は?

知る人ぞ知るパワースポットとして知られる笠森観音ですが、梨花さんもご利益にあずかったといわれる「子授楠」と「子授観音」、すごいご利益があると評判の「黒招き猫」が特に有名なようです。

それでは、ご朱印やお守り等も順にご紹介していきますね。

女人坂・三本杉

駐車場から笠森観音へ行くには、天然記念物の「笠森寺自然林」の中のゆるやかに蛇行する階段「女人坂」を上っていきます。

初めて行った時に息が切れるほどの長い階段でびっくりしましたが、緑豊かな自然林の中、木々や苔などが目にも身体にも気持ちが良く清々しい気持ちになります。

坂の中ほどには、根元が完全に一体化した「三本杉」があります。寄せて植えられた3本の杉苗が時を経て根元が合体し、3本の杉が個々に大木として生育し1本のスギとして、現在の形になったものだそうです。樹齢はおよそ800年とも言われています。
これは貴重で圧巻です。

子授楠・子授観音

坂を上り切ると、霊木「子授楠」が。霊木と名の付く通りとても神秘的なものを感じます。子授楠には、人が通れるほどの自然にできた穴があり、梯子を上り穴をくぐると、子授のご利益があると言われています。梨花さんもこちらの子授観音のご利益にあずかったことで一躍有名になり、子宝を望む参拝者が全国から訪れるほどです。

ちなみに、男性が先、女性が後に穴をくぐるというウワサがあるそうですが、ご住職によると特に決まりはないそうです。

私もついくぐってみたくなりくぐってみましたが、うっかりスカートでくぐってしまい後ろが気になってしまいました。穴をくぐりたい方はスカートでない方が良いかもしれません。休日などはくぐる方が並ぶほどの人気スポットなので。

それと穴はそれほど大きくはないです。体格の良いかたが四苦八苦している所も見かけました。写真では分かりづらいので、ぜひ現地でご確認ください。

穴の先に見える自愛に満ちた子授観音様を眺めていると幸せな気持ちになりますので、ぜひ!

十一面観音像がご本尊の観音堂

笠森観音の正式名称は「天台宗・別格大本山笠森寺」です。二天門をくぐると目の前にそびえ立つ観音堂に圧倒されます。

日本でただひとつ『四方懸造り』として、明治41年(1908年)に『国宝』に、その後、昭和25年(1950年)『文化財保護法』の制定により、『国指定重要文化財』となっており、岩の上に建てられた観音堂の回廊から見わたす展望は雄大な房総の山なみを一望できる気持ちの良い高さです。

土足厳禁となっているためスリッパにはきかえて傾斜のある階段を上ります。階段の隙間からスリッパが落ちそうに感じて怖いので、私は裸足で足元に注意しながら上ります。高所恐怖症の方や小さいお子さんをお連れの方はお気をつけて。

階段を上り切り拝観料を支払い本堂へ。※本堂内は撮影禁止となっていますのでご注意ください。

本堂の入り口から御本尊につながる「ご縁の綱」と言われる御手綱は観音様の指とつながっているそうで、たくさんの願いが書かれた白い手ぬぐいやハンカチが結ばれています。

ご自身で白いハンカチ等を用意しても良いですし、二天門をくぐってすぐの所に「祈願ハンカチ」売場がありますので、観音堂に上がる前にお買い求めください。マジックも用意されていますのでその場で書けます。

毎月17日、18日の観音縁日に、午前11時より大般若転読会(だいはんにゃてんどくえ)が執り行われています。

現在は新型コロナウイルス感染対策として、法要時の経本加持は直接頭に当てられませんが、内陣に入れる機会はなかなかありませんし、なによりも数人の住職で行われる迫力のある転読。心身が浄化されるようなありがたい体験をぜひしてみてください。

御朱印・ご祈祷の受付時間は?

御朱印、おみくじ、お守り、お札の授受はすべて観音堂となります。拝観時間は4月〜9月は午前8時〜午後4時30分、10月〜3月は午前8時〜午後4時と、時期によって変わりますのでご注意ください。

御朱印の受付は、通常通り記帳していただけます。※ただし、1月1日~3日までは紙朱印となります。

なお、お守りとお札は郵送でも受け付けています。
お守りはこちらを参考に、郵送申込書はこちらをダウンロードしてご利用ください。

ご祈祷は、9時・10時・11時・12時・1時・2時・3時で予約可です。※15分前までに受付を済ませてください。
祈祷時間は約15分。祈祷料は5,000円です。
祈願内容は、厄除け・商売繁盛・子授け・安産・初参り・七五三・合格・病気平癒など
なお、祈祷除外日は、2月1日午前・2月2日午前・2月3日・4月15日午後・8月13日~15日・12月28日午前となっていますが、臨時に受付できない日もあるとのことですのでご確認ください。
なお、電話(0475-46-0536)は8時~16時までの受付です。

詳しくはこちらをご確認ください。

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開運 黒招き猫

笠森観音の境内には縁起物を取り扱う「縁起屋 古壺(えんぎやここ)」があり、なかでも大人気なのが、さまざまなご利益があるといわれている「開運 黒招き猫」です。

お店いっぱいの黒招き猫がありますが、中でも金運と人を招くというペアの黒招き猫が人気です。右手は財を、左手は人を招くそうです。
黒招き猫をさらにパワーアップさせるという座布団もぜひあわせてお買い求めください。
色によって意味が変わります。中でも招福と浄化の赤と金運の金色の2枚敷きがお薦めとのこと。

黒招き猫の置く場所や置き方のポイントは、ペアの黒招き猫を一緒の座布団に乗せ、猫があげている手が内側になるように並べ、玄関などの運気が入ってきやすい入口に置くと良いそうです。

我が家の玄関にもちょこんと座っています。我が家はコロナ禍でも収入も変わることなく、日々幸せに過ごせていることがご利益でしょうか。ありがたいことです。

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くろねこCafe

笠森観音の境内にはスイーツや雑貨を扱う「くろねこCafe」もあります。
基本土日祝日営業(変動有)で、現金、PayPayのみご利用可です。
参拝後にまったりカフェで過ごすのもおすすめですよ。

くろねこCafe
公式Instagram @kuroneko_cafe
公式Twitter @_kuronekocafe_
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まとめ

千葉県長生郡長南町にある笠森観音をご紹介しました。

レイライン上に位置し、「坂東三十三観音札所」の第三十一番札所として古来より巡礼の霊場である笠森寺。十一面観音像がご本尊の笠森観音。

また「国指定天然記念物笠森自然林」として保護されている自然豊かな観音山。

子授楠・子授観音、黒招き猫が有名な関東屈指のパワースポットとして知られる「笠森観音」に、ぜひご参拝ください。